「ジェンダーギャップ調査」アイスランドが15年連続1位のワケは?〈池上彰さんが解説〉

AI要約

アイスランドが男女格差の解消で15年連続で1位になる理由は、人口が少ないため全ての国民が能力を発揮する必要がある点と、寒さと長い冬が国民を家に引きこもらせ、読書好きが多いため男女平等意識が高まっている点が挙げられる。

例えばアイスランドの人口は日本の岡崎市程度であり、国を維持するために国民全員が貢献する必要がある。そして極北の気候や長い冬により、多くの国民が家で過ごす時間が長く、読書好きな文化が育まれている。

このような環境下で男女格差が解消されていると考えられ、アイスランドが15年連続でトップの評価を獲得していると言える。

「ジェンダーギャップ調査」アイスランドが15年連続1位のワケは?〈池上彰さんが解説〉

 世界経済フォーラム(WEF)が男女格差の現状を各国の統計をもとに評価した「グローバル・ジェンダーギャップ・レポート」(世界男女格差報告書)の2024年版が発表されましたが、1位は15年連続でアイスランドでした。アイスランドのスコアは0.935で、ジェンダーギャップが93.5%解消されているとの評価でしたが、なぜなのでしょうか。(40代・女性・会社員)

 一番の理由は人口が少ないことでしょう。人口は38万人ちょっと。都市の人口ではないですよ、国家全体の人口ですよ。日本でいえば、愛知県の岡崎市程度です、と言ってもピンと来ないかな。極めて人口が少ないので、国家を維持するには国民の誰もが能力を発揮しなければならないのです。

 また、極北にあるので、冬は寒くて夜が長いので、国民は家での滞在時間が長く、多くの国民が読書をして過ごすと言われています。読書好きが多ければ民度が高く(というのは池上の偏見)、男女平等意識が高くなるのだと思います。