ふるさと納税返礼品に１００万円リフォーム券を追加 奈良市「高所得者に期待」
奈良市はふるさと納税の返礼品に最高１００万円分の住宅リフォーム券を追加した。高所得者向けのリフォーム券を提供することで注目を集めている。
寄付金額に応じて、キッチンや風呂などのリフォームができるリフォーム券が受け取れる。最大３４０万円の寄付で１００万円分のリフォーム券がもらえる。
奈良市外在住の高所得者を対象にしており、同市内に住む親族のリフォームを支援することを想定している。他自治体も高所得者向けの返礼品を増やしており、市としても取り組む姿勢を示している。
奈良市はふるさと納税の返礼品に最高１００万円分の住宅リフォーム券を追加した。１００万円分のリターンを受けるには、同市としては最高額の寄付金３４０万円が必要で、事実上、高所得者向けとなる。リフォーム券の返礼品は同市初。同市ふるさと納税室は「話題作りの側面もあるが、市外在住の高所得者に期待したい」と話している。
注文住宅などを手掛ける「アイニコグループ」（旧楓工務店、同市朱雀）が提供。３４０万円の寄付で、キッチンや風呂の入れ替え、外壁塗装などに使える１００万円分のリフォーム券がもらえる。寄付額１００万円の場合はトイレや洗面の入れ替えなどに使える３０万円分の同券をリターン。１万～２０万円の寄付は３千～５万円分のリフォーム券となる。
ふるさと納税は自治体に寄付した額のうち、自己負担の２千円を超える部分が所得税と住民税から原則全額控除される。控除額の上限は所得や世帯構成で変動し、３４０万円を寄付する場合、年収が８千万円近くなければ控除の上限を超える。
同室は「奈良市外の人が市内に住む親族のリフォームを応援するといったケースを想定している。近年、他の自治体で高所得者向けの返礼品が増えており、市としても挑みたい」としている。申し込みは「ふるさとチョイス」「楽天ふるさと納税」などのポータルサイトから。
高所得者向けの返礼品を巡っては、奈良県内では田原本町が旧車のレストア（復元）を返礼品に７５００万円（参考額）のふるさと納税を募り、話題を集めている。
