「志賀原発にさよならを」全国から1100人、能登半島地震から半年

AI要約

金沢市で開催された「さよなら!志賀原発」集会には約1100人が参加し、元日の地震を警告として原発の即時廃止を訴えた。

集会では、元日の地震で志賀原発に様々な損傷が生じ、運転差し止めを求める声が高まっていることが報告された。

運転差し止めを求める原告団や地元住民の証言を通じて、原発事故のリスクに対する懸念が表明され、避難計画の不備も指摘された。

「志賀原発にさよならを」全国から1100人、能登半島地震から半年

 能登半島地震から半年を前に6月30日、金沢市広坂2丁目のいしかわ四高記念公園で「さよなら!志賀原発」と題した集会があった。全国から約1100人(主催者発表)が参加。石川県志賀町などで最大震度7を観測した元日の地震を「警告」ととらえ、原発の即時廃止を訴えた。

 集会は、労働組合などでつくる実行委員会が主催した。志賀原発では、元日の揺れで使用済み燃料プールの水がこぼれたり、外部電源を受けるための変圧器が損傷したりした。

 運転差し止めを求めている訴訟の原告団の岩淵正明弁護団長はスピーチで、東京電力福島第一原発事故のような大惨事を懸念。集落が孤立したことなどに触れ、「避難計画は絵に描いた餅」と訴えた。

 震源の珠洲市高屋町は2003年に「計画凍結」が発表された原発の計画地だった。反対運動の中心だった同町の圓龍寺住職、塚本真如(まこと)さん(79)も登壇。寺は全壊した。「地震で物は失われますが、『原発はやらない、いらない』という信念だけは、絶対に奪われるものではありません」と語った。(荻原千明)