リオ五輪・レスリング女子で金…土性沙羅さんが故郷・三重県松阪市で市職員になって1年 地元で続ける“恩返し”
リオオリンピックで金メダルを獲得した土性沙羅さんが松阪市の職員になる道を選ぶ。
地元の市民に恩返しを続けながら、市役所での仕事に慣れている様子。
職場の仲間と打ち解けつつ、アスリートから職員への転身を振り返る土性沙羅さん。
2016年にブラジルで行われたリオオリンピックのレスリングで、金メダルを獲得した土性沙羅さんは2023年4月、生まれ育った三重県松阪市で、市の職員になる道を選んだ。
金メダル獲得は「たくさんの人のおかげ」と話す土性さんは、入庁から1年が過ぎ、地元の大人にも子供にも「恩返し」を続けている。
松阪市出身の土性沙羅さん(29)は、2016年のリオオリンピックにレスリング女子69キロ級の代表として出場し、金メダルを獲得した。
2023年3月で現役を引退し、4月から地元の松阪市役所の職員に採用された。
「教育委員会事務局スポーツ課」に配属された。入庁2年目になり、パソコンに向かう姿もすっかりなじんでいる。
松阪市スポーツ課の土性沙羅さん:
母から市役所の採用試験あるよというのを聞いて。恩返しできるチャンスかなと思って応募しました。
この日は市民を対象にしたトレーニング講習会が行われたが、レクチャーしたのはレスリングではなく、“自宅で簡単にできるトレーニング”だ。市民に時折声をかけながら手取り足取り、丁寧に教えていく。
市民の50代男性:
やっぱりヒーローですよね。スターっていうか、知らない人いませんのでね。
市民の50代女性:
松阪市の職員になられて、ちょっと身近な感じになったので、松阪市の誇りだと思います。
「地元の誇り」が身近な存在になっている。
市役所に戻ると、市内の小学校に配るスポーツ少年団のパンフレットの仕分けや、市内のスポーツ推進委員を集めた会議が待っていた。
1日の仕事を終えて…。
松阪市スポーツ課の土性沙羅さん:
練習は本当に、肉体的な疲労が多いんですけど、仕事は仕事で長時間で、違った疲れがありますね。
先輩の男性職員:
最初のころは全く違う環境で、今までやっていないことだったと思うので、戸惑いもあったかなと思うんですけど。1年経って、本当に何年もいる感じで、自然な感じでお仕事をされているかなと思います。
入庁して1年が過ぎ、職場の仲間とも打ち解けられているようだ。
松阪市スポーツ課の土性沙羅さん:
現役の時から、すごく地元の方にはたくさん応援してもらっているので、何か恩返しができたらいいなとは思っていて。すごい自分のためにもなっているなとも思いますし。アスリートしていたら絶対経験することなかったことだった。