都知事選でフェイク相次ぐ 加工画像で候補者の誤った情報が拡散

AI要約

20日に告示された東京都知事選で候補者の誤情報がSNSで拡散されている。一つは小池百合子氏の学歴に関する偽画像であり、もう一つは蓮舫氏の尖閣諸島に関する偽画像である。

小池氏のカイロ大学首席卒業という幕は加工されたものであり、蓮舫氏が尖閣諸島に関する質問に×印を挙げている画像も加工されたものである。

偽画像が選挙など社会的に重要な局面で拡散されることについて、日本ファクトチェックセンターが注意を呼び掛けている。

都知事選でフェイク相次ぐ 加工画像で候補者の誤った情報が拡散

 20日に告示された東京都知事選(7月7日投開票)で候補者の誤った情報を伝える偽画像がSNSで広まっているとして、日本ファクトチェックセンター(JFC)が注意を呼びかけている。

 X(ツイッター)で拡散しているのは、現職の小池百合子氏が「カイロ大学首席卒業」と書いた幕を掲げて演説している画像。

 JFCが検証したところ、実際は無地だった幕に何者かが文字を埋め込む加工をしたもので、誤りと判定した。

 八丈島での街頭演説を報じた6月22日のテレビニュースの画像を加工したとみられる。加工画像は23日に投稿され、29日現在で1500件以上リポスト(再投稿)された。47万回以上閲覧されている。

 カイロ大卒の学歴については元側近が「虚偽」と刑事告発する一方、小池氏は「大学が卒業を認めている」と反論している。

 一方、元参院議員の蓮舫氏が「尖閣諸島は日本の領土だ」という質問に「×(バツ)」の札を挙げているような画像もSNSで広まっているが、JFCは加工されたもので、誤りと判定した。

 JFCによると、元の画像は2016年9月放送のテレビ番組で、蓮舫氏が尖閣諸島とは無関係の質問に答えている場面だった。

 同種の加工画像は同年からたびたび拡散してきたが、今年5月に蓮舫氏が都知事選出馬を表明すると、複数のアカウントがXに相次いで投稿した。

 JFCは「冗談半分で作られた情報が強い拡散力を持ち、思わぬ影響力を持つこともある。特に選挙など社会的に重要な局面においては注意が必要」と指摘している。【御園生枝里】