鉄道副駅名に政治活動標語、青森 衆院選候補予定者、命名権で

AI要約

次期衆院選に青森3区から無所属で出馬表明した男性が代表取締役を務める会社が、選挙区内を走る津軽鉄道の副駅名の命名権を取得し、男性が政治活動で使うキャッチフレーズと同じ「生活し続けられる青森に」としていることが分かった。

男性は元衆院議長の元政策秘書である其田寿一氏であり、キャッチフレーズは広く使用されている。神戸学院大の上脇博之教授は公選法に抵触する可能性は低いと見解を示す一方で、問題を提起している。

津軽鉄道は副駅名を募集し、其田氏の会社が300万円で「五農校前駅」に採用された。駅に表示板が設置され、其田氏は学生への応援を述べている。

 次期衆院選に青森3区から無所属で出馬表明した男性が代表取締役を務める会社が、選挙区内を走る津軽鉄道(青森県五所川原市)の募集した副駅名の命名権を取得し、男性が政治活動で使うキャッチフレーズと同じ「生活し続けられる青森に」としていることが15日、分かった。男性は「政治活動や売名の意図はない」と話している。

 男性は伊吹文明元衆院議長の元政策秘書で新人の其田寿一氏(38)。キャッチフレーズはホームページやポスター、事務所の看板に掲げている。政治活動に詳しい神戸学院大の上脇博之教授は、公選法に抵触する可能性は低いとの認識を示す一方で「駅が特定候補を応援しているように見える」と問題視。県選挙管理委員会は「既に駅に掲示されているので立場上コメントできない」とした。

 津軽鉄道が3月に全12駅の副駅名をそれぞれ募り、其田氏の会社は30万円で青森3区内の「五農校前駅」に採用された。6月から駅に表示板が設置されている。

 其田氏は取材に「学生の利用が多い駅で、将来世代を応援したいとの思いだった」と述べた。