ゴールドマン、市場の豪利下げ織り込み「浅過ぎ」-インフレ鈍化予想

AI要約

ゴールドマン・サックス・グループは、オーストラリア準備銀行の可能性のある利下げについて市場の予想が浅すぎると指摘している。

豪中銀はインフレ鈍化や失業率上昇により早めの利下げを余儀なくされると予測されており、ゴールドマンは政策金利が3.6%まで下がると予想している。

豪中銀は12年ぶりの高水準の政策金利を維持しており、総需要が経済の供給能力を上回っている状況が示されている。

(ブルームバーグ): ゴールドマン・サックス・グループはオーストラリア準備銀行(中央銀行)が今後1年間に行う可能性のある利下げについて、市場の織り込みは「浅過ぎる」とみており、むしろインフレ鈍化と失業率上昇で豪中銀が早めに行動せざるを得ないと予測している。

市場では、 豪中銀が政策金利であるオフィシャル・キャッシュレートの誘導目標を現行の4.35%にさらに1年程度据え置き、最初の利下げは2025年7月になると予想されている。これに対しゴールドマンは、それまでに3回利下げがあり、政策金利は3.6%になると想定している。

アンドルー・ボーク氏を中心とするゴールドマンのエコノミストは調査リポートで「金融市場は中期的な緩和サイクルを浅く見積もっている」とし、「われわれの基本シナリオは今後数四半期にわたる軟調なインフレデータや労働市場の冷え込み持続、10カ国・地域(G10)の主要国が緩和局面入りする見込みを受け、豪中銀が24年11月に緩和を開始する内容だ」と指摘した。

豪中銀は昨年11月の利上げ以来、政策金利を12年ぶりの高水準に維持しており、総需要がなお経済の供給能力を上回っている状況が浮き彫りになっている。

豪中銀、インフレ警戒も「中立」バイアス-12年ぶり高水準に据え置き

原題:Goldman Says Market Pricing for RBA Rate Cuts Is ‘Too Shallow’(抜粋)

--取材協力:Garfield Reynolds.

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