中国、過去最大規模のコバルト調達を計画-国家備蓄増強へ

AI要約

中国は、リチウム電池用のレアメタルであるコバルトの価格が低迷する中、過去最大量のコバルトを調達する準備を進めている。

国家食糧・物資備蓄局が約1万5000トンの精製コバルトの調達を準備し、1カ月以内に始まる見込み。

中国のコバルトの調達計画は、西側諸国の将来の供給不足回避のためにも重要視されている。

(ブルームバーグ): リチウム電池に使われるレアメタル(希少金属)、コバルトの価格が2019年以来の安値近くに低迷する中、中国は今年、国家備蓄として過去最大量のコバルトを調達する準備を進めている。

事情に詳しい複数の関係者が匿名で明らかにしたところでは、中国の公的なコモディティー備蓄を監督する国家食糧・物資備蓄局は精製コバルト約1万5000トンの調達を準備している。

購入は今後1カ月以内に始まる可能性があり、応札価格は1トン当たり20万-22万元(約434万-477万円)になる見込みだと関係者らは述べた。

国家食糧・物資備蓄局にコメントを求めファクスを送付したが返答はなかった。中国のコバルトの調達計画はロイター通信が先に報じた。

専門商社ダートン・コモディティーズの推計によると、同局は昨年、計8700トンのコバルトを購入した。

電池の材料はここ1年、広範囲にわたって値下がりした。コバルトはまた、中国のサプライチェーン支配を崩し、将来の供給不足の回避を目指す西側諸国が「重要」と見なす金属の1つでもある。

原題:China Plans Biggest Ever Cobalt Purchases For State Reserves(抜粋)

--取材協力:Annie Lee、Mark Burton.

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