はなまるうどんと丸亀製麺 「うどん同級生」でなぜ、明暗が分かれたのか

AI要約

はなまるうどんはセルフ式うどんチェーンとして苦戦し、店舗数と売り上げが減少している。

丸亀製麺と比較すると、立地条件やコロナ禍以前の経緯などが影響している。

はなまるうどんは2000年創業で吉野家ホールディングスとの提携後、コロナ禍で業績が悪化し店舗数を減らすことになった。

はなまるうどんと丸亀製麺 「うどん同級生」でなぜ、明暗が分かれたのか

 セルフ式うどんチェーンの「はなまるうどん」が苦戦している。グループの店舗数は2020年2月期末時点で522店舗あったが、2024年2月末時点では418店舗と、コロナ禍をまたいだ4年間で100店舗も減少した。売り上げも以前より少なくなっている。

 対する丸亀製麺は850店舗ほどをキープし、売上高も以前より膨らみ成長を続ける。セルフ式かつトッピングで天ぷらなどを選ぶシステムは両者とも同じだが、なぜ明暗が分かれたのだろうか。調べると、立地もさることながら、コロナ禍以前からの“文脈”も影響しているようだ。

 はなまるうどんは2000年に創業した。丸亀製麺と同様、天ぷらなどのトッピングを自分で取りながらうどんを注文し、会計後に自分の席へ持っていくシステムとなっている。「かけ」「ざる」といったうどんメニューは丸亀製麺と同じだが、天ぷらの種類がやや少ない点、カレーや丼ものなど飯類を比較的多く提供している点に違いがある。

 はなまるうどんは2003年に100店舗を達成した後、2004年に吉野家ディー・アンド・シー(現在の吉野家ホールディングス)と資本業務提携を締結、2006年に連結子会社となった。その後、2012年に完全子会社となり、現在は吉野家ホールディングスの「はなまる事業」として運営されている。

 そんなはなまるうどんだが、コロナ禍で業績が著しく悪化した。従来通り店舗数を増やす計画だったが、2020年度の既存店売上高は前年で35%も減少し、撤退・縮小を余儀なくされた。2020年2月期から2024年2月期における、はなまる事業の売上高とセグメント利益、店舗数の推移は次の通りである。

売上高:約308億円→約203億円→約214億円→約253億円→約292億円

セグメント利益:約12億円→約▲31億円→約▲13億円→約▲2億円→約17億円

国内店舗数:522→490→463→445→418