セガンティ、投資家に資金返還へ-インサイダー取引容疑の渦中

AI要約

ヘッジファンド運営会社セガンティ・キャピタル・マネジメントが投資家に資金を返還することを決定した。香港当局にインサイダー取引の容疑で訴追された同社は突然の幕引きを迎えた。

サドラー氏は16年間セガンティを育て上げ、アジアの「ブロック取引の帝王」として知られた。同社は高いリターンを叩き出してきたが、今回の事件で投資家に資金を返還することが決定された。

サドラー氏は2007年にセガンティを創業し、その資産は47億7000万ドルに達した。香港当局の訴追に対抗する意向を示していたが、最終的に資金の返還を選択した。

セガンティ、投資家に資金返還へ-インサイダー取引容疑の渦中

(ブルームバーグ): サイモン・サドラー氏のヘッジファンド運営会社セガンティ・キャピタル・マネジメントは、投資家に資金を返還することを決めた。インサイダー取引の容疑で香港当局に訴追されたアジア有数のヘッジファンドは、突然の幕引きを迎えた。

同社の広報担当者は「秩序ある方法で資金を返還することが投資家の利益に最大限かなう」とのコメントを発表。「セガンティでは専門知識を用いて資金を運用することは大きな責任と特権だと常に考えており、そのことを軽んじたことはない」と続けた。

香港の証券先物委員会は今月、同社とトレーダーの1人、サドラー氏を2017年のブロックトレードに絡むインサイダー取引の容疑で訴追した。セガンティは当時、容疑に対して真っ向から闘うと表明していた。

セガンティを16年間育て上げたサドラー氏は、アジアにおける「ブロック取引の帝王」として知られ、まとまった規模の取引を求めるウォール街の需要に応えてきた。同社と取引のあるプライムブローカーがポジションを見直していると、ブルームバーグはこれまでに報じている。

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かつてドイツ銀行のトレーダーだったサドラー氏は2007年末、香港に2650万ドル(約41億5000万円)でセガンティを創業した。同社はロンドンとニューヨーク、ドバイにオフィスを開設し、アジア太平洋地域の株式と株式リンク証券を中心にグローバルな取引で高いリターンを上げた。4月末時点の総資産は47億7000万ドルだった。

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セガンティの資金返還については英紙フィナンシャル・タイムズが先に報じていた。

原題:Segantii Hedge Fund to Shutter Amid Insider Trading Charges(抜粋)

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