ホイールが真っ黒になるのはなぜ? 汚れの原因と防止策を徹底解説!~カスタムHOW TO~

AI要約

ブレーキパッドとローターが摩擦してホイールが汚れる理由。

欧州車と国産車のブレーキパッド素材の違いや金属成分の影響。

欧州車では高速走行からの急ブレーキに備えて金属成分の多いブレーキパッドが使用される理由。

ホイールが真っ黒になるのはなぜ? 汚れの原因と防止策を徹底解説!~カスタムHOW TO~

なぜホイールは汚れるのか。綺麗にクルマを保ちたいと思うクルマ好きの大敵といえば、ホイールの汚れだ。特に欧州車ではあっという間にホイールが真っ黒になってしまうことが多い。

ホイールが汚れる理由、それはブレーキパッドとローターが摩擦して、そこからその両方が削れて粉になり、その粉がホイールに付着するから。

ブレーキローター鋳鉄でできている。対するブレーキパッドには様々な素材がある。ホイールが汚れにくいとされている国産車の純正パッドは、その多くがオーガニックなどと呼ばれる素材でできている。これは繊維や樹脂などを焼き固めたもので金属成分が少ないか、ほぼ入っていないこともある。

対する欧州車の純正パッドやサーキットで使われるスポーツパッドは金属成分が多い。これはその狙った特性によるもの。ブレーキパッドとローターは普段乗りでは200~300度になるが、サーキット走行では700度以上にもなる。

そうなると樹脂と繊維をメインにしたオーガニック材のブレーキパッドだと熱に耐えられない。炭化してしまい、あっという間に減ってしまうし、フェード現象も起きてしまう。フェード現象とは、ブレーキパッドの樹脂成分等が焼けるときに煙を発生する。この煙がブレーキパッドとローターの間に入って、瞬間的にパットとローターが接触しなくなってしまうこと。そうなるとブレーキは全く効かず大変危険なことになる。

そういった摩耗とフェードを防ぐ目的で、スポーツパッドでは鉄分や銅など、様々な金属を含ませ耐熱性を高めている。樹脂成分が減って、金属成分が増えれば煙も発生しにくくなり、フェードも起こしにくいし、炭化もしにくくなる。耐久レースではフルメタルと呼ばれるほぼ金属成分だけでできた。ブレーキパッドが使われることもある。

欧州車の場合は、ドイツのアウトバーンのような日本よりも速度制限が高い高速道路が多く、そもそもそのペースも速い。そこで高い車速から確実にしっかりと減速するためには、一気にローター温度が上がったときに炭化もフェードもしにくいブレーキパッドが必要とされる。必然的に金属成分の多いパッド担ってしまうのだ。