不良があると車検に通らない重要保安部品を開発製造【1】純正設計をそのまま再現した旧車用ボールジョイント
足まわりのボールジョイントは旧車乗りにとって入手困難な消耗品で、製造廃止されている多くのモデルがある。
鋳造パーツであるボールジョイントのリプロパーツはほとんどなく、信頼性の高い日本規格のものを探すのも難しい。
特にGC110ケンメリ用のロワアームボールジョイントやタイロッドエンドは、異音や摩耗が原因で不良を起こしやすい部品である。
【OLD CAR BALL JOINT Vol.1】
旧車乗りにとって足まわりのボールジョイントは、今後ますます入手困難になる部品の1つ。
消耗品で、不良を起こすと車検が通らなくなるにもかかわらず、すでに多くのモデルで製造廃止になっている。市場に残っていてもごくわずかで、いずれは絶滅してしまうこと必至。しかも、ボールジョイントは鋳造品のため、リプロパーツ(再生部品)も出回りにくい。
「鋳造パーツは、『型』を作るコストが想像以上にかかります。単価を抑えるには、ある程度の個数を作る必要があるので、メーカーにはかなりリスクの高いパーツなんですよ」とナギサオートの南貴之さん。実際、リプロ品はほとんどなく、信頼性の高い日本規格のものとなると探すのはさらに難しい。
GC110ケンメリ用 ロワアームボールジョイント
ロワアームとナックルを接合するボールジョイント。負荷が大きく、ジョイント部の中でも特に消耗が激しくガタが出やすい部分だ。異音が出たら、ここが原因の可能性が最も高い。
GC110ケンメリ用 タイロッドエンド(インナー、アウター)
ステアリングギアとナックルアームをつなぐタイロッドのジョイント部。ステアリング操作のたびに摺動し、徐々に摩耗が進む。飛び石などによるダストカバーの破損といったトラブルも多い。GC10ハコスカ、C130/C230ローレルにも適合。