ドイツ政府、コメルツ銀買収に反対を 従業員と労組が要請

AI要約

ドイツのコメルツ銀行に対するイタリア大手銀行ウニクレディトの買収について、独コメルツ銀行の従業員代表委員会と労組が反対の共同声明を発表。

ウニクレディトがコメルツ銀行株の9%取得を発表し、政府は12%保有している状況。コメルツ銀行の従業員代表委員会は政府に株式の売却について慎重な決断を求めている。

現時点で政府は株式の追加売却計画はなく、コメルツ銀行も政府に対し株式を継続保有するよう要請している。

ドイツ政府、コメルツ銀買収に反対を 従業員と労組が要請

[フランクフルト 20日 ロイター] - 独コメルツ銀行の従業員代表委員会と有力労組「統一サービス産業労働組合(Verdi)」は20日、共同声明を発表し、ドイツ政府に対しイタリア大手銀行ウニクレディトによるコメルツ銀行の買収に反対するよう求めた。

共同声明は「強力で独立したコメルツ銀行のために従業員と協力する」よう政府に呼びかけている。

これに先立ち、ウニクレディトはコメルツ銀行株の9%を取得したと発表。株式はドイツ政府と公開市場から取得した。ウニクレディトのトップは経営統合に関心を示している。

ドイツ政府は依然、コメルツ銀行株12%を保有している。

コメルツ銀行の従業員代表委員会は「ドイツ政府に対し、株式の売却に関して性急な決断をしないよう求める」と表明した。

ドイツのリントナー財務相は19日、政府が銀行株を恒久的に保有することは望まないと述べたが、関係筋はロイターに対し、現時点で株式を追加売却する計画はなく、コメルツ銀行も政府に対し当面、株式を継続保有するよう要請した。