「白菜が小さくて高い」地価上昇率トップ“29%”…沖縄・恩納村の「魅力」と「現実」 美しい海のリゾート地で“悲鳴”も

AI要約

沖縄・恩納村は、リゾート地としての人気と移住者の増加により地価が急上昇し、上昇率が全国トップとなった。

移住者からは高い物価や環境面の悩みが指摘されており、暮らしにはメリットとデメリットの両方がある。

恩納村の魅力や物価の高さ、移住者の声などが取材された。

「白菜が小さくて高い」地価上昇率トップ“29%”…沖縄・恩納村の「魅力」と「現実」 美しい海のリゾート地で“悲鳴”も

沖縄・恩納村は、リゾート地としての人気と移住者の増加により地価が急上昇し、上昇率が29%と全国トップとなった。

一方で、輸送費の上乗せなどで物価が高く、移住者からは悲痛の声も聞かれた。

18日に取材班が向かったのは、東京から約1500km離れた沖縄本島の恩納村だ。

恩納村の真栄田地区は、国土交通省が17日に発表した地価の上昇率が29%と全国トップとなった。

地価が急上昇した背景には、リゾート地としての人気に加え、移住者の増加があるといい、村の人口は右肩上がりで、これまでに1万1000人を超えた。

京都から移住した人は「海にほれた。海が好きで、京都の周りは海が少ないので…」と魅力を語った。

村が誇る「青の洞窟」は、沖縄屈指のダイビングスポットとして人気を集めている。

ダイビングインストラクターをしながら宿泊施設を経営する中野聖也さん(35)は、以前は埼玉県で会社員をしていたが、恩納村の美しい海に魅せられ、7年前に移り住んだ。

中野聖也さんは、「海が一番魅力的だった。会社員の時は大変な時期だった。そこに戻らないように頑張っている」と思いを語った。

地元不動産会社によると、恩納村にある賃貸物件の家賃相場は約7万円で、需要の高まりで、わずか2年で約1万円も上昇したという。

実際に移り住んだ中野さんは、村での暮らしぶりを「裕福ではないけど、ギリギリでもない。冬は、ダイビングの所得がなくなるので難しい。物価が高い、野菜も高い」と話した。

そこで取材班は、近くのスーパー「JA ゆんた市場」へ向かった。

店内には、ゴーヤーやヘチマなど、沖縄ならではの食材がずらりと並んでいた。

一方で、買い物をする移住者からは「白菜が小さくて高い」、「ホウレンソウや春菊を使いたいが、すごく高い」などの悲鳴が聞かれた。

気温の低い地域でしか育たない野菜は、県外から運ぶための輸送費が上乗せされる分、割高となる。

取材した店では、大根やトマトが400円を超える高値で売られていた。

夏や秋には台風が接近することが多い沖縄では、海に面した恩納村ならではの環境面の悩みもあるという。

中野さんは、「湿気が多い。革製品が全部カビになって使い物にならない」と話していて、「住めば都」とは言うが、移住者の暮らしからはメリットとデメリットの両方が見えてきた。

(「イット!」 9月18日放送より)