〔NY外為〕円、142円台半ば(10日)

AI要約

ニューヨーク外国為替市場では、米消費者物価指数発表を前に円相場が上昇し、ドル相場が下落。米CPI発表や大統領候補者討論会を注目し、様子見ムードが広がっている。

円売り・ドル買いの動きが中心だが、日銀の金利据え置き報道が影響。FRBのFOMCでは金融緩和の転換が予想されるが、25bpや50bpの利下げ幅をめぐる見方には差異がある。

ユーロも対ドルで下落し、対円でも円高。金融市場では先行き不透明感が漂いつつある。

 【ニューヨーク時事】10日のニューヨーク外国為替市場では、米消費者物価指数(CPI)の発表を11日に控え、調整的な円買い・ドル売りが優勢となり、円相場は1ドル=142円台半ばに上昇した。午後5時現在は142円42~52銭と、前日同時刻(143円10~20銭)比68銭の円高・ドル安。

 翌11日発表される8月の米CPIで足元のインフレ動向を確認したいとの思惑から様子見ムードが大勢。米長期金利の低下をにらみ、円を買ってドルを売る持ち高調整の動きが中心となった。ただ、日銀が今月の金融政策決定会合で金利を据え置くとの一部報道が重しとなり、円は頭重い動きとなった。

 米東部時間10日夜(日本時間11日午前)に予定されている米大統領選候補者によるテレビ討論会も注目材料。討論の内容によっては、金融市場が動意づく要因になる可能性があり、先行き不透明感が広がっている。

 米連邦準備制度理事会(FRB)が17、18両日に開く連邦公開市場委員会(FOMC)で金融緩和への政策転換に踏み切ることは、金融市場にほぼ織り込み済み。利下げ幅を巡り、25ベーシスポイント(bp)の予想が大半を占める一方、50bpとの見方も根強い。

 ユーロは同時刻現在、対ドルで1ユーロ=1.1015~1025ドル(前日午後5時は1.1029~1039ドル)、対円では同156円86~96銭(同157円93銭~158円03銭)と、1円07銭の円高・ユーロ安。