〔東京外為〕ドル、143円台前半=実需の買い一巡後は上値重い(10日午後3時)

AI要約

東京外国為替市場では、ドルの対円相場が横ばい圏で推移している。

需給要因や米大統領選関連イベントを控え、様子見ムードが広がっている。

先行き不透明感が高まり、上値追いのムードは現れにくい状況。

 10日午後の東京外国為替市場のドルの対円相場(気配値)は、実需筋によるドル買い・円売りの一巡後は上値重く推移し、1ドル=143円台前半の横ばい圏となっている。米大統領選候補者の討論会や米消費者物価指数(CPI)の発表を控え、様子見ムードが広がっている。午後3時現在は、143円15~16銭と前日(午後5時、143円13~15銭)比02銭のドル高・円安。

 ドル円は東京時間の早朝、143円前後で推移。午前7時すぎには142円80銭台まで値を下げた。その後は、日経平均株価が総じて堅調だったほか、時間外取引の米長期金利が上昇基調となるのを眺め、ドル円もじりじりと水準を切り上げる展開になった。

 仲値に向けては「五・十日要因で、国内輸入企業などのドル買い・円売りが優勢だった」(外為仲介業者)といい、仲値後には143円50銭台の高値を付けた。

 ただ、実需筋の買い一巡後は値を消し、一時は143円付近まで押し戻された。ここ3日ほど、143円台半ば~後半で戻り売りが強まるパターンが繰り返されており、今回も「米利下げが確実視される中、上値の重さが意識された」(FX業者)とみられる。

 日本時間あす午前の米大統領選候補者討論会や同日夜の8月の米消費者物価指数(CPI)発表を控え、「先行き不透明感が強く、上値を追うムードにはなりにくい」(邦銀)との声も聞かれた。

 ユーロは正午に比べ対円で小幅安、対ドルで強含み。午後3時現在、1ユーロ=158円04~05銭(前日午後5時、158円31~32銭)、対ドルでは1.1040~1040ドル(同1.1059~1059ドル)。