OPEC、世界需要見通しを横ばいで維持-供給拡大は先送りでも

AI要約

OPECは世界の石油需要見通しを横ばいで維持し、供給拡大を2カ月遅らせた。

世界石油消費量が200万バレル増加すると予測されており、他の機関の予想を上回る。

原油価格の下落、中国経済の懸念にも関わらず、OPECプラスは供給拡大を先延ばしにして価格の下支えを図っている。

OPEC、世界需要見通しを横ばいで維持-供給拡大は先送りでも

(ブルームバーグ): 石油輸出国機構(OPEC)は世界の石油需要見通しをおおむね横ばいで維持した。OPECと非加盟産油国で構成される「OPECプラス」は先週、供給拡大を2カ月遅らせることで合意していた。

OPECは今年の世界消費量について、若干の調整を行ったものの、日量200万バレル増加するとなお予測している。同見通しは他の機関の予想を大きく上回る。

9月のOPEC月報:世界の石油需給バランス見通し(表)

OPECの強気な見通しは、計画していた供給拡大を12月まで延期するという先週の決定と相反するものだ。原油価格の下落とも矛盾する。中国の経済成長を巡る懸念を背景に、原油価格は6日に終値で2021年以来の安値を付けた。北海ブレント先物は1バレル=71ドル近辺で取引されている。

OPECプラス、供給拡大を2カ月先送り-原油安対処を優先 (1)

サウジアラビアとロシアを中心に23カ国が参加するOPECプラスは、価格の下支えを目指し、2022年終盤から生産を抑制してきた。だが今は、減産を巻き戻し、市場への供給を増やしたい意向だ。

原題:OPEC Keeps Demand Forecast Steady Even as It Prolongs Oil Cuts(抜粋)

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