コメ品薄の要因分析へ 農水相「来年の適正生産量につなげる」

AI要約

農水相はコメの商品不足に対応し、来年産の適正な生産量を決定する考えを示した。

毎年秋に適正生産量を提示し、過剰生産を抑えるために補助金を使って転作を促してきた。

在庫不足や流通の目詰まりが原因で品薄が生じた可能性もあり、分析結果によって適正生産量が変わる可能性がある。

コメ品薄の要因分析へ 農水相「来年の適正生産量につなげる」

 首都圏などの小売店でコメの商品が不足している事態を受け、坂本哲志農林水産相は6日の閣議後記者会見で、足元の混乱の原因を分析したうえで、来年産の適正な生産量を決める考えを示した。また、農水省は同日、新米の流通の前倒しや米不足の地域に手厚く商品を供給するよう、卸売業者に改めて要請した。

 農水省は毎年秋に、需要や在庫の動向をもとに翌年産の主食用米の適正生産量を提示する。その上で過剰生産を抑えるために、補助金を使って小麦や飼料用米などへの転作を農家に促してきた。

 坂本農水相はこの日の会見で、2025年産の適正生産量を10月下旬に決める見通しを示し、「(品薄が生じた)背景や原因などについて、しっかりと分析し、次年度以降につなげていく」と述べた。

 流通業者が抱えていた在庫の不足が原因とされれば、在庫を積み増すために増産が促されることになる。ただ、農水省内には、「在庫は不足しておらず、消費者の買い急ぎや、都市部に商品が行き届かない流通の目詰まりが主因だ」とする見方も多い。このため、分析結果がどのように適正生産量に反映されるかは不透明だ。