〔NY外為〕円、144円近辺(5日午前11時)

AI要約

米長期金利の低下が一服し、円相場は一時8月上旬以来の高値を付ける場面もあったが、午前中には一服した。朝方には米労働市場の落ち着きが再確認され、米大幅利下げ期待が高まり長期金利が低下。その後、サービス業の景況指数が前月から上昇したことで長期金利の下げ幅が縮小し、ドルの買い戻しが進んだ。

米ADPが発表した8月の全米雇用報告では、非農業部門の民間就業者数が市場予想を下回り、労働市場の落ち着きが示された。これにより、日米金利差を意識した円買い・ドル売りが進んだ。

ユーロは対ドルで若干上昇し、対円でも円安が続いている。

 【ニューヨーク時事】5日午前のニューヨーク外国為替市場では、米長期金利の低下が一服したことで円高・ドル安地合いにいったん歯止めがかかり、円相場は1ドル=144円近辺に小幅下落している。朝方は米労働市場の沈静化を示唆する一部の雇用関連指標の発表を受け、円相場は一時8月上旬以来1カ月ぶりの高値を付ける場面があった。午前11時現在は143円90銭~144円00銭と、前日午後5時(143円70~80銭)比20銭の円安・ドル高。

 米民間雇用サービス会社ADPが朝方発表した8月の全米雇用報告によると、非農業部門の民間就業者数(季節調整済み)は、前月比9万9000人増と市場予想(14万5000人増=ロイター通信調べ)を下回った。労働市場の落ち着きが再確認されたことで、米大幅利下げ期待が高まり長期金利が低下。日米金利差を意識した円買い・ドル売りが加速した。

 その後米サプライ管理協会(ISM)が発表した8月のサービス業購買担当者景況指数(PMI)は51.5(同予想51.1)と、前月から0.1ポイント上昇した。指標発表後に長期金利が下げ幅を縮小したことを受け、ドルの買い戻しが進んだ。

 ユーロは同時刻現在、対ドルで1ユーロ=1.1075~1085ドル(前日午後5時は1.1077~1087ドル)、対円では同159円40~50銭(同159円23~33銭)と、17銭の円安・ユーロ高。