ドラギ氏、EUの経済課題を概説 報告書公表を来週に控え

AI要約

マリオ・ドラギ氏は、低い投資水準やエネルギー価格高騰、技能格差がEUの競争力を損なっていると指摘。

ドラギ氏が作成した報告書がEUの競争力向上についての議論の方向性を決定づけ、次期欧州委員長の優先課題の一つになる見込み。

ドラギ氏は、EUのデジタル化を加速させるためには民間部門の強化とEU機関の改革が必要だと説明。

ドラギ氏、EUの経済課題を概説 報告書公表を来週に控え

[ブリュッセル 4日 ロイター] - イタリア前首相で欧州中央銀行(ECB)総裁を務めたマリオ・ドラギ氏は4日、欧州連合(EU)大使らに対し、低い投資水準やエネルギー価格高騰、技能格差が欧州連合(EU)の競争力を損なっているとの見解を示した。

ドラギ氏は今月9日、欧州委員会の要請により作成したEU圏の競争力向上に関する報告書を公表する予定。同報告書は、今年後半に就任予定の次期欧州委員長の優先課題の一つとされるEUの競争力に関する議論の方向性を決定づけるものになるとみられる。

ドラギ氏は非公開セッションで、EUが直面している課題を概説。その後、EUの27人の特使からの質問に回答したものの、報告書で提示されている解決策について詳説することはなかった。

EU外交官らによると、同氏はEUは経済のデジタル化を加速させる必要があるとし、自身が提唱する「根本的な変革」には民間部門の強力な役割とEU機関の改革が必要との考えを示した。