〔米株式〕NYダウ反発、127ドル高=ナスダックは安い(4日午前)

AI要約

ニューヨーク株式相場は反発し、前日の大幅安を挽回している。しかし、9月は株価の騰落率が大きく、投資家は警戒姿勢を示している。

市場では週内の労働指標に注目が集まっており、米国の雇用動態調査は市場予想を下回る結果となった。

個別銘柄では、半導体大手エヌビディアが続落し、反トラスト法違反の疑いが浮上。一方、製造業企業には買い戻しが入り、株価を押し上げている。

 【ニューヨーク時事】4日午前のニューヨーク株式相場は、大幅安となった前日の反動で、反発している。午前10時10分現在は、優良株で構成するダウ工業株30種平均が前日終値比127.39ドル高の4万1064.32ドル。ハイテク株中心のナスダック総合指数が33.45ポイント安の1万7102.85。

 前日はハイテク株を中心に売りがかさみ、ダウ平均は1.5%安、ナスダック指数は3.3%安で終了。歴史的に9月は株価の騰落率が大きく、投資家が警戒姿勢を強める中、製造業関連指標が振るわなかったことがリスク回避の流れに拍車をかけた。

 足元の景気動向を占う上で、市場は週内に発表が相次ぐ労働指標に注目している。この日取引開始後に発表された7月の米雇用動態調査(JOLTS)は、非農業部門の求人数が前月比23万7000件減の767万3000件。市場予想(810万件=ロイター通信調べ)を下回り、ダウは一時上げ幅を縮小した。このほか、午後には全米12地区の連銀景況報告(ベージュブック)が公表される予定。

 個別銘柄を見ると、半導体大手エヌビディアが続落。同社の株価は前日9.5%急落し、米企業として1日で最大の時価総額減少を記録したが、この日も新たに反トラスト法(独占禁止法)違反の疑いが浮上したことで追随売りが出ている。半面、スリーエム(3M)、ボーイングなどの製造業企業に買い戻しが入り、ダウ平均を押し上げている。