レーバーデー後の起債ラッシュ、今年は過去最多-利回り低下機会捉え

AI要約

米社債市場では、起債に動いた優良企業が過去最多を記録し、借り入れコスト低下の機会を捉えた。

利回りが低い中、借り入れコストを固定したい財務責任者の意向が背景にあり、活況が続いている。

昨年の米社債市場の活況を上回る29社が起債し、経済活動の再開に向けた動きが見られる。

レーバーデー後の起債ラッシュ、今年は過去最多-利回り低下機会捉え

(ブルームバーグ): 3日の米社債市場では、起債に動いた優良企業の数が過去最多を記録した。米大統領選前に発行を目指す企業が借り入れコスト低下の機会を捉えた。

ブルームバーグ集計データによると、起債したのはフォード・モーター・クレジット、ターゲット、バークレイズなど29社で、1日としては過去最も多かった。債券引き受け担当者は、9月の米国の高格付け債起債額は約1250億ドル(約18兆円)に上ると予想している。

利回りが比較的低い間に借り入れコストを固定したい財務責任者の意向が相次ぐ起債の背景にある。オールイン利回り平均は5%を下回り、リスクプレミアム平均も8月30日時点で約93ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)と、7月31日以降で最も縮小した。

米レーバーデーの翌日は夏の終わりと捉えられることが多いが、社債市場は例年にぎわう。昨年は20社が計362億ドル相当を起債し、2023年で最も活況を呈した。

インベスコの北米投資適格クレジット責任者マット・ブリル氏は「レーバーデー後に発行が上向くの昔からそうだが、今回は予想していた以上に活況だ」と指摘した。

原題:Companies Rush Into US Bond Market in Busiest Day on Record (2)(抜粋)

--取材協力:Caleb Mutua、Brian W Smith、Michael Gambale.

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