子どもを2人大学まで出し、気付けば貯蓄は「100万円」しかない…。50歳夫婦ですが"定年までに"毎月いくらずつ貯めればいいでしょうか?

AI要約

老後の生活に必要な費用と貯蓄計画について述べられています。

総務省統計局の調査結果を元に、65歳以上の夫婦2人の平均消費支出や収支の詳細が示されています。

15年間で必要な貯蓄額や毎月の貯蓄額が計算され、老後の生活設計の重要性が強調されています。

子どもを2人大学まで出し、気付けば貯蓄は「100万円」しかない…。50歳夫婦ですが

老後の収入減はおもに年金という高齢者世帯は少なくないでしょう。60歳あるいは65歳までに定年を迎え、その後は悠々自適な生活を送りたいと考えている世帯の場合、年金収入と日々の支出のバランスを念頭に置いて、老後の生活設計を立てる必要があります。

しかし年金収入のみでは生活費が足りなくなるケースもあるようです。その場合は貯蓄を取り崩しながら生計を立てる必要が出てくるかもしれません。今回のケースのように、そのことを見据えて今のうちに貯蓄しておこうと思う世帯もあるでしょう。

本記事では、老後の生活に必要とされる費用をご紹介します。また定年前に毎月いくらずつ貯蓄すると助けになるかについても解説します。

総務省統計局が公表した「家計調査報告【家計収支編】2023年(令和5年)平均結果の概要」は、高齢者のいる世帯における1ヶ月間の収入と支出を調査しました。

同調査において「65歳以上の夫婦一組の世帯(無職世帯)」の消費支出を見ると、表1の通りです。

表1

出典:総務省統計局「家計調査報告【家計収支編】2023年(令和5年)平均結果の概要 」を基に筆者作成

いわゆる「生活費」にあたる「消費支出」は「月25万959円」でした。単純に年ベースで考えると、301万1508円です。65歳以上の夫婦2人で生活する場合、平均的にはこの金額を負担する必要があります。

前述の同資料によると、実収入から実支出を差し引いた金額は「マイナス3万7917円」です。つまり毎月この金額の不足が発生することになります。年換算だと45万5004円のマイナスです。

仮に65歳から90歳まで2人が生きている場合、25年間で1137万5100円のマイナスが発生します。

今回のケースでは50歳から定年の65歳までに貯蓄を増やす計画であるため、15年間で1137万5100円のマイナスをカバーできる貯蓄が必要です。この場合、毎年「75万8340円」、毎月6万3195円を貯めていく必要があるでしょう。