なぜユニ・チャームはSDGsをパーパスに掲げたのか
ユニ・チャームは、SDGsの達成に貢献することをパーパスとし、持続可能な社会を追求している。
社長の高原豪久が2020年にこのパーパスを定め、普遍性が高く多様性を活かすために重要視している。
会社全体で2030年までの中長期ESG目標「Kyo-sei Life Vision 2030」を設定し、具体的な取り組みに焦点を当てている。
ユニ・チャームは、パーパスを「SDGsの達成に貢献する」とし、事業活動を通して持続可能な社会を追求する。企業が、国際目標であるSDGsそのものをパーパスに掲げるのは珍しい。その狙いを同社の上田健次・上席執行役員ESG本部長に聞いた。(聞き手・オルタナ副編集長=池田 真隆)
このパーパスは社長の高原豪久が2020年ごろに定めました。高原は、パーパスに掲げるものは、なるべく普遍性が高いものにしたいと考えました。
当社はグループ全体で約1万6千人の社員が働いていますが、そのうち、約1万3千人が日本以外の国・地域の出身者で多種多様な価値観を有しています。このような多様性にあふれた社員のエネルギーを分散することなく最大限に活用するには分かりやすいパーパスが重要です。
加えて、ステークホルダーとのリレーションシップを高める上でも分かりやすくイメージがぶれないパーパスは重要です。このような観点から、「SDGsの達成に貢献する」が適していると判断しました。
17の目標と169のターゲットのすべてを網羅的に掲げることはしていません。このパーパスを策定した2020年に、2030年までの中長期ESG目標「Kyo-sei Life Vision (キョウセイ・ライフ・ビジョン)2030」を発表しました。
このビジョンは、パーパスをより具体化したもので、ユニ・チャームグループが取り組むべき重点課題を「健康寿命の延伸」「地産地消」「気候変動対策」などの20に絞りました。
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