JAL、セコマ廃食油でバイオディーゼル燃料 新千歳の車両11台

AI要約

日本航空(JAL/JL、9201)とコンビニエンスストア「セイコーマート」と他2社が新千歳空港でバイオディーゼル燃料(BDF)を導入したことを発表。

実証実験ではCO2排出量を6トン削減し、厳寒期の凍結リスクも配慮し、BDFと軽油の混合燃料を使用。

BDF専用タンクを設置し、年間約54トンのCO2排出削減を見込む。トーイングトラクター1台はラッピング施工済。

JAL、セコマ廃食油でバイオディーゼル燃料 新千歳の車両11台

 日本航空(JAL/JL、9201)とコンビニエンスストア「セイコーマート」を展開するセコマ(札幌市)、豊田通商(8015)、千歳空港モーターサービス(CAMS)の4社は8月22日、新千歳空港で運用しているトーイングトラクター(TT車、貨物牽引車)とフォークリフトの燃料として、バイオディーゼル燃料(BDF)を通年使用を始めたと発表した。

 対象車両は、空港内で貨物コンテナなどを牽引(けんいん)するトーイングトラクターが9台、フォークリフトが1台、航空機を牽引するトーイングカーが1台。セイコーマートの店内調理「HOT CHEF」で発生する廃食油を、セコマグループの白老油脂(北海道白老郡)がBDFに精製後、豊田通商が新千歳空港へ配送・供給し、CAMSがJALの作業車両に給油する。

 実証実験を2023年8月1日から11月14日まで実施した際は、CO2(二酸化炭素)排出量を約6トン削減。一方、寒さが厳しい新千歳での通年運用は、厳寒期にBDFが燃料タンク内で凍結して、品質に影響を及ぼすおそれがあったことから、BDFと軽油の混合燃料としたり、燃料タンクに温風装置を設置し、凍結を未然に防いで通年で使用できるようにしたという。

 BDF専用タンクを空港内に新設し、BDF使用対象車両を実証実験の3台から11台に拡大。年間約54トンのCO2排出量を削減できる見込み。本格運用は7月15日から始め、8月22日からはトーイングトラクター1台にラッピングを施した。