宇宙産業、交流深め参入促す 若田光一さんが講演 北九州

AI要約

九州宇宙ビジネスキャラバンが北九州で開催され、宇宙関連企業と未参入企業などが交流。参加者は約400人で前回の倍になった。

宇宙関連企業や団体が出展し、九州工業大学も参加。黒崎播磨氏がセラミックスの開発などについて話し、若田光一氏も講演。

若田光一氏は民間主導での地球低軌道を経済活動の場とする重要性を強調。有人宇宙活動全体の持続的な発展に寄与すると述べた。

宇宙産業、交流深め参入促す 若田光一さんが講演 北九州

 宇宙関連企業と未参入企業などとの交流を通じて宇宙産業の裾野を広げる「九州宇宙ビジネスキャラバン」が22日、北九州市小倉北区の北九州国際会議場であった。全国から企業関係者や地元の学生ら約400人が参加した。

 九州・山口から宇宙産業への参入に向けた機運を高めようと、九州経済産業局などでつくる実行委が主催。北九州市によると、2023年に福岡市で初めて開催された前回に比べ参加者は倍増したという。

 全国から計22の宇宙関連企業や団体がブースを出展。運用する小型・超小型衛星の数が学術機関の中で世界1位の九州工業大も出展し、企業関係者らと交流を深めた。トークセッションでは宇宙望遠鏡にも使われるセラミックスを開発する黒崎播磨(八幡西区)の担当者が「これからどの産業が伸びるかと考えたときに、なりわいと離れた市場は魅力的」と参入の意義を話した。

 宇宙飛行士で現在は米国の宇宙企業に所属する若田光一さん(61)らの講演もあり、若田さんは「民間主導で地球低軌道を経済活動の場として推進することが、月探査や火星探査も含めた有人宇宙活動全体の持続的な発展に寄与できる」と語った。【成松秋穂】