メキシコ中銀8月会合、利下げは信頼性損ねると2委員が反対=議事要旨

AI要約

メキシコ中央銀行は8月に政策金利を25ベーシスポイント引き下げて10.75%とし、2人の委員がこの決定に反対した。委員の中には、利下げが中銀の信頼性を損なう可能性があると懸念を示す者もいた。

インフレ率見通しの改善に伴い、多くの委員が引き締め的な政策が必要と認識しつつも、その度合いを緩めることに同意している。

しかし、金利を据え置く2人の副総裁は、インフレ動向をもっと見極める必要があるとし、急速な緩和措置が中銀の信頼性を損なうおそれがあるとの見解を示した。

メキシコ中銀8月会合、利下げは信頼性損ねると2委員が反対=議事要旨

[メキシコ市 22日 ロイター] - メキシコ中央銀行が22日に公表した8月の金融政策決定会合の議事要旨によると、利下げに反対した政策委員2人は、拙速な利下げによって中銀の信頼性が損なわれるとの懸念を表明していた。

8月8日の会合で、中銀は政策金利を25ベーシスポイント(bp)引き下げて10.75%としたが、政策委員5人のうち2人が利下げに反対票を投じていた。中銀はまた、インフレ率の予想を引き上げた。

議事要旨によると、大半の委員は、これまで実施してきた金融政策に加え、コロナ禍やウクライナ戦争が引き起こした世界的ショックの減衰を踏まえると、インフレ見通しは大きく改善したとの認識を示した。

「インフレ見通しに照らすと依然として引き締め的な政策姿勢が必要だが、見通しは進展しており、引き締めの度合いを下げるのに十分だ」としている。

ただ、金利据え置きに投票した2人の副総裁は、インフレ動向を見極めるのにもっと時間が必要だと指摘。ヒース副総裁は「過去5カ月間で総合インフレ率が上昇し、5%に達していることを考えると、金融政策姿勢を緩和する決定はわれわれの信頼性を損なう」との意見を出した。