トルコ中銀、主要金利50%に据え置き 5カ月連続

AI要約

トルコ中央銀行は20日、主要政策金利を50%に据え置くと決定。利下げのタイミングは不透明。

中銀は内需の鈍化やインフレの影響の減少を指摘。インフレ期待とディスインフレ予測の整合性に注目。

エコノミスト調査では金利据え置きを予測。利下げは早くても10月まで先送りされる見通し。

トルコ中銀、主要金利50%に据え置き 5カ月連続

[イスタンブール 20日 ロイター] - トルコ中央銀行は20日、主要政策金利を50%に据え置くと決定した。5カ月連続での据え置き。中銀はインフレのリスクを引き続き警戒していると繰り返し、利下げの開始時期についての手がかりはほとんど示さなかった。

中銀は「第3・四半期に関する指標では内需が引き続き鈍化し、インフレの影響が弱まっていることを示唆している」と言及した。緩和のタイミングを示唆するものとしては、インフレ期待と中銀のディスインフレ(インフレ鈍化)予測との整合性に一層注目しているとする発言があった。

先週ロイターが実施したエコノミスト調査では17人全員が今月の金利据え置きを予想していた。利下げが始まるのは早くても10月で、5人は来年初めになるとした。

中銀は3月に500ベーシスポイント(bp)の利上げを実施し、昨年6月以降の利上げ幅は合計4150bpに達した。

トルコの年間インフレ率は今年6月から低下し始めており、中銀は今月初め、24年末と25年末のインフレ率をそれぞれ38%と14%に据え置き、26年末には9%まで鈍化するとの予測を示した。

ただ、6月に発表された中銀の調査では、トルコの家計は1年後のインフレ率は72%と高止まりするとみており、見通しには隔たりがある。

金利据え置き決定を受け、通貨リラは一時1ドル=33.81リラまで上昇した。決定前には33.84リラまで下げていた。