調子にのっていました…世帯年収1,500万円の40歳夫婦、「1億円の住宅ローン」で湾岸タワマン購入も、破産を前に大後悔

AI要約

低金利を背景に夫婦で高額の借入れを行うパワーカップルたちがタワマン購入に挑む。しかし不動産市況の厳しい現状にはリスクもある。

首都圏のマンション市場は減少傾向であり、価格も前年比で下落。特に東京23区は1億円を超える平均価格を記録している。

40歳の夫婦が3年前にタワマンを購入した事例を紹介。中古物件ながら交通の便や教育環境に恵まれた理想的な環境だが、借り入れ額は当初予定を大幅に上回る。

調子にのっていました…世帯年収1,500万円の40歳夫婦、「1億円の住宅ローン」で湾岸タワマン購入も、破産を前に大後悔

低金利を背景に、夫婦で高額の借入れを行い、タワマン購入層の主役に躍り出たパワーカップルたち。しかし「夫婦2馬力でタワマン購入」には博打に近いリスクが隠されています。

不動産経済研究所によると、首都圏の1都3県で7月に発売された新築マンションの戸数は、昨年比4割減。建築費の高騰や人手不足を背景に、開発を見合わせるとともに、販売会社はわずかな物件を少しずつ売っていく戦略に出ているといいます。

また、1戸当たりの平均価格は7,847万円で前年同月比21.1%減。また平米単価は120.3万円で、こちらも前年同月比17.0%減でした。

東京23区に絞ってみていくと、平均価格は1億0,874万円で前年同月比18.5%減、平米単価は167.0万円で12.9%減。軒並み、昨年よりも下がっていますが、平均で億ション超え。販売戸数が抑えられているなか、物件価格がダイレクトに平均価格に反映されているだけで、下落傾向にあるという声は聞こえてきません。

――もうそろそろ、マイホームでも

そう検討を始めたところで、東京区部、特に都心となると、一般庶民には高根の花……そのような状況が続いているようです。

郊外に目を向けるしかない、昨今の東京のマイホーム事情。そんな東京都心、しかもタワマンを3年前に購入したという鈴木大輔さん(仮名・40歳)・沙織さん(仮名・40歳)夫婦。

――タワマンといっても購入した部屋は12階なので、みなさんが思い描くような、窓からすごい眺望が……ではないのですが

謙遜をする大輔さん。といっても東京・湾岸エリアで駅徒歩10分。中古物件ではありますが築浅の3LDKで、二人の職場には電車に揺られること10分ほどの好アクセス。都内でも教育熱の高いエリアのひとつであることも、中学受験を控えるひとり息子がいる鈴木さん夫婦にはドンピシャだったといいます。

――価格は諸々込みで1億1,000万円ほどで、1億円のローンを組みました

当初、予算は6,000万~7,000万円程度で検討していたという鈴木さん夫婦。しかし、不動産会社の営業担当から

――お二人なら、もっとローンを引き出すことができますよ

――低金利の今、ローンを最大限に利用しないなんて……もったいない

そんな売り文句にのせられて、当初の予定以上の借り入れになったといいます。