「無意識だからタチが悪い」不幸せなSNS習慣の見直し方
スマホでのDoomscrollingの害について解説。
その兆候や原因、そして健康的な代替方法について述べられている。
自己認識や戦略の立て方についてのアドバイスも含まれている。
誰にでも、こんな経験があるのではないでしょうか。
とても穏やかな気分で過ごしていたのに、スマホを手に取ったら、過激で挑発的な投稿を見て最悪の気分になってしまう。でもスマホに手を伸ばすことをやめられない──。
なぜ、そんなことをしてしまうのでしょう。そして、どうしたらやめられるのでしょうか?
この現象は、「Doomscrolling」として知られています(doom=破滅や死+スクロールすること)。
「Doomscrollingは、未来のあなたから、大事なことに全神経を注いだり、自分をもっと労わったりするために必要なエネルギーを奪ってしまいます」。
Ho氏は、2021年に「Scientific American」のインタビューでそう語っています。
コロナ禍のときは、その通りのことが起こっていました。そして、大統領選挙が混戦を極め、紛争が世界各地に広がる今もまた、同じことが起こっています。
以下では、Doomscrollingに陥ってしまう兆候を見つけて、それを何かもっと健康的なものに替える方法をお教えしましょう。
フロリダ大学のBhakti Sharma氏らによる研究論文によれば、「Doomscrollingとは、SNSのニュースフィードを執拗にスクロールして、否定的な情報ばかりを取りつかれたように見続けること」となっています。
たいていの人は、ときどき自分もやっているな、と認めるでしょう。
政治に関する悲惨なニュースであれ、紛争地帯の動画であれ、私たちは暗いニュースを探し出してしまう傾向があり、SNSのアルゴリズムは、本質的にそれを煽る傾向があります。そして、それには理由があるのです。
そして、新聞や過去のブログと違って、SNSには終わりがありません。あなたがスクロールし続ける限り、アルゴリズムは新しい情報を見せ続けるのです。
厄介なことに、Doomscrollingはもともと、前向きな気持ちから始まります。つまり、「世界で起こっていることを知りたい、最新情報についていきたい」という気持ちです。
ところが、人間の性(さが)とアルゴリズムによる分類が組み合わさると、あまりにも簡単に、世の中で起きている悲惨な出来事だけに焦点が当てられてしまうのです。まるで、それがすべてであるかのように。
まずは、自分がこの悪い習慣を、いつ行なっているかを認識しましょう。認識したら、その習慣をやめると心に決め、戦略を立てなければなりません。