日系だけじゃない!「中国で車売れない」ドイツメーカーや中国企業にも広がる悲鳴

AI要約

日系自動車メーカーが中国市場でのEVシフトに苦戦している状況について述べられている。

ホンダが販売目標を下方修正し、中国市場での不振が報告されている。

日系メーカー全体が販売減に直面しており、トヨタ、ホンダ、日産の販売台数も記載されている。

日系だけじゃない!「中国で車売れない」ドイツメーカーや中国企業にも広がる悲鳴

 EVシフトが加速する中国市場で、日系自動車メーカーの退潮に歯止めがかからない。昨年三菱自動車が中国での生産から撤退し、今年はホンダ、日産が工場の一部を閉鎖する。

 ただ、厳しい状況にあるのは日系メーカーだけではない。ポルシェ、メルセデス・ベンツなど高級ブランドを抱えるドイツメーカー、昨年まで破竹の勢いだった中国EVメーカーも、「中国のダイナミズム」「景気低迷」というような一言では言い表せない、とにかく大変な状況にあるのだ。

■ホンダは中国不振で販売目標を下方修正

 「とにかく大変」

 中国の生産能力削減について、8月7日に開かれた2024年4~6月期の決算発表会でこのように答えたのは、ホンダの藤村英司最高財務責任者(CFO)だ。

 ホンダは2025年3月期の4輪車世界販売目標を期初予想から22万台引き下げ、390万台に下方修正したと発表した。減少分はすべて中国だった。

 同社の中国での不振は、昨年末から現地でたびたび報じられた。

 ホンダと広州汽車集団との合弁会社である広汽ホンダは2023年12月、販売低迷を背景に工場の派遣従業員約900人の人員削減に踏み切った。

 今年5月には、広汽ホンダが希望退職を募集。ロイター通信によると、従業員の14%に相当する1700人が応募したという。

 ホンダの中国での生産能力は現在約149万台だが、ガソリン車の販売が下げ止まらないことを受け、50万台を削減する。11月までに現地2工場を閉鎖・休止し、追加の閉鎖についても詰めている。

 年内にNEV(EV、PHVなどの新エネルギー車)工場が2カ所立ち上がる予定で、EVシフトを急ぐ。

 苦しいのはホンダだけではない。日系メーカーはすべて販売減に直面している。以下はトヨタ、ホンダ、日産の今年1~6月の中国での販売台数だ。

トヨタ 78万4600台(前年同期比10.8%減)

ホンダ 41万5906台(同21.5%減)

日産 33万9297台(同5.4%減)

 この5年の間で3社の中では日産が最初に後退し始め、ホンダとトヨタも追うように販売減に転じた。