〔NY外為〕円、147円台後半(16日)

AI要約

ニューヨーク外国為替市場では、円買い・ドル売りが優勢となり、円相場は1ドル=147円台後半に上昇した。

米景気先行き懸念後退や長期金利低下により、円高・ドル安の流れとなった。

終盤ではポジション調整が中心で、ユーロも1円11銭の円高・ユーロ安となった。

 【ニューヨーク時事】週末16日のニューヨーク外国為替市場では、米長期金利の上昇が一服する中、円買い・ドル売りが優勢となり、円相場は1ドル=147円台後半に上昇した。午後5時現在は147円54~64銭と、前日同時刻(149円25~35銭)比1円71銭の大幅な円高・ドル安。

 15日発表の米小売売上高や週間新規失業保険申請件数が市場予想よりも良好な内容だったことから、米景気先行き懸念が後退。大幅な米利下げ期待が縮小し、前日は長期金利が上昇していた。ただこれら前日の指標の消化が進むと、海外市場では上昇の反動で長期金利が低下し、円買い・ドル売りが膨らんだ。その流れを引き継ぎ、ニューヨーク市場では日米金利差縮小を意識した円高・ドル安地合いで始まった。

 米商務省が朝方発表した7月の住宅着工件数は前月比6.8%減の123万8000戸となり、市場予想(133万戸=ロイター通信調べ)から大幅に下振れした。その後、米ミシガン大学が発表した消費者調査では、8月の景況感指数(暫定値)が67.8と、前月(確報値)の66.4から上昇し、市場予想(同66.9)を上回った。強弱まちまちな数字が並んだものの、相場への影響は限られた。

 終盤にかけては、21日公表の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨(7月30~31日開催分)や、22~24日開催の経済シンポジウム「ジャクソンホール会議」でのパウエル連邦準備制度理事会(FRB)議長による講演を控えたポジション調整が中心だった。

 ユーロは同時刻現在、対ドルで1ユーロ=1.1023~1033ドル(前日午後5時は1.0967~0977ドル)、対円では同162円74~84銭(同163円85~95銭)と、1円11銭の大幅な円高・ユーロ安。