米国ホンダモーター、アキュラブランド新SUV「ZDX」を500万円で投入発表【今日は何の日?8月16日】

AI要約

ZDXは、セダンとSUVを融合したプレミアムなクロスオーバーSUVで、MDXをベースにスポーティさと快適性を両立させている。

2024年にアキュラ初のEVとしてZDXが復活する予定で、高性能な電動モーターと長い航続距離を実現することに注力している。

日本市場へのZDXの導入は難しいが、米国市場用に開発されたモデルを日本向けにアレンジするコストの問題もある。

米国ホンダモーター、アキュラブランド新SUV「ZDX」を500万円で投入発表【今日は何の日?8月16日】

一年365日。毎日が何かの記念日である。本日8月16日は、ホンダの海外向け高級ブランド“アキュラ”から2010年に発売予定のプレミアムSUV、新型「ZDX」が発表された日だ。ZDXは、セダンとSUVを融合したようなプレミアムなクロスオーバーである。

TEXT:竹村 純(Jun TAKEMURA)■北米で発売の新型アキュラ「ZDX」の概要を発表

2009(平成21)年8月16日、ホンダの米国現地法人である米国ホンダモーターが新型アキュラ「ZDX」の翌2010年北米への投入に先立ち発表。ミドルクラスSUVのアキュラ「MDX」のプラットフォームをベースとし、MDXよりややプレミアムなクロスオーバーSUVである。

ホンダは38年前に海外向けの高級車ブランド“アキュラ”を設立

1959年にホンダ初の海外現地法人として設立された米国ホンダモーターは、まず2輪車の販売を、1970年には小型4輪「N600」の販売を開始した。その後、1982年にはオハイオ州のホンダ・ ディベロップメント・アンド・ マニュファクチュアリング・オブ・アメリカの工場で、日本の自動車メーカーとして初めて米国で4輪車「アコード」の生産を開始し、日本メーカーとしても歴史的な第一歩を踏み出したのだ。

米国での販売と現地生産の先陣を切ったホンダだったが、1986年には日本メーカーとして初の海外向け高級ブランド“アキュラ”を設立。開業とともに全米60店舗のディーラーを通し、「アキュラ・レジェンド」と「アキュラ・インテグラ」の販売を始めた。

現在のアキュラブランドは、セダンとSUVが中心で、新型プレミアムスポーツセダンの「インテグラ」と、さらにワンランク上のプレミアムセダン「TLX」、SUVとしてはミドルクラスのクロスオーバー「RDX」とフラッグシップSUV「MDX」が販売されている。

セダンとSUVを融合したような新型ZDX

ZDXは、MDXのプラットフォームをベースとし、ワイド&ローと開放的なグラスルーフでスポーティさをアピールしつつ、セダンのような快適性と高いユーティリティも確保したプレミアムなクロスオーバーSUVである。

後席ドアハンドルはCピラーに隠すように配置され、クーペのような流麗なフォルムが印象的であり、ルーフ全面を覆うパノラミックガラスルーフは高い爽快感をもたらす。インテリアについても、ダッシュボードやドアパネル、センターコンソールには、手作業で縫製されたレザーが採用された。

パワートレインは、最高出力304ps/最大トルク37.3kgmを発揮する3.7L V6 VTECエンジンと新開発の6速ATの組み合わせ、力強い走りとともに優れた燃費性能も達成した。

また、走行状況に応じて4輪すべてに最適な駆動力を瞬時に配分して高い旋回性能や走行安定性を実現するSH-AWD(4輪駆動力自在制御システム)を組み合わせることで、卓越したハンドリングとコーナリング性能を発揮するのも特徴のひとつだ。

ZDXは、2009年末から北米と中国で販売され、2013年に生産を中止した。

2024年にアキュラ初のEVとしてZDXが復活

2013年にZDXの名前は一旦途絶えたが、2024年に北米に投入予定のアキュラ初のEVの車名を新型「ZDX」とすることが、2023年8月に発表された。ホンダは、2040年までに北米での販売台数の100%をEVおよびFCEVとすることを電動戦略で掲げているのだ。

ZDXには3つのグレードがあり、後輪駆動の1モーターと4WDの2モーター、および2モーターのハイパワー仕様。容量15kWhのリチウムイオン電池を搭載し、1モーターでも最高出力は345ps(航続距離523km)、2モーターのハイパワー仕様は507ps(航続距離463km)を誇る。

GMとの共同開発の北米専用モデルであり、残念ながら日本での販売はなさそうだ。

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レクサスブランドは日本で展開していることから、アキュラモデルも日本へ投入して欲しいという声があるようだ。ZDXも直線基調のメカニカルなスタイリングが魅力的だが、米国市場用に開発したクルマを日本市場用に仕上げる開発コストを考慮すると、現実的ではないのだろう。

毎日が何かの記念日。今日がなにかの記念日になるかもしれない。