過激な3気筒エンジンが頼もしい! ヤマハ製ネイキッドの看板モデル「MT-09」は何が進化した? よりアグレッシブになった「顔」も印象的

AI要約

ヤマハ製ネイキッドバイクの中核を担う「MT」シリーズは、現在、125ccから1000ccまで幅広い排気量をラインナップしています。

そんな同シリーズを牽引する人気モデルが「MT-09」。888ccの3気筒エンジンを搭載し、パワフルな加速力で知られています。

2021年に、エンジンからフレームまで一新するフルモデルチェンジを果たしていますが、2024年に入ってブラッシュアップされた新モデルが登場。改良ポイントはデザインとライディングポジションの変更が中心ですが、果たして新型はどのような走り味となっているのでしょうか?

前回のフルモデルチェンジでは、エンジンが120psまでパワーアップしたほか、フレームや足回りも見直され、コーナリング性能も向上しました。

今回、アップデートされた新型は、ライディングポジションが見直されています。ハンドル位置が約3.4cm下げられたほか、ステップ位置が約3cm後方、かつ約1cm上方に。前傾姿勢が取りやすく、フロント荷重を増やす方向へと変更されています。

歴代「MT-09」の特徴のひとつであるアグレッシブなストリートファイター特有の先鋭的なデザインは、新型になってより斬新なルックスとなりました。

3気筒エンジンの爆発的な加速が魅力の「MT-09」ですが、新型ではそのダッシュ力に加えて、車体との一体感やコーナリングの安心感がアップしている印象です。

一番おだやかな「RAIN」モードは、渋滞時や狭い街中での扱いやすさも向上しており、クルーズコントロール機構も追加されるなど、ツーリング時の使い勝手もアップ。より幅広い層のライダーに勧められるバイクに進化しています。

過激な3気筒エンジンが頼もしい! ヤマハ製ネイキッドの看板モデル「MT-09」は何が進化した? よりアグレッシブになった「顔」も印象的

 ヤマハ製ネイキッドバイクの中核を担う「MT」シリーズは、現在、125ccから1000ccまで幅広い排気量をラインナップしています。

 そんな同シリーズを牽引する人気モデルが「MT-09」。888ccの3気筒エンジンを搭載し、パワフルな加速力で知られています。

 2021年に、エンジンからフレームまで一新するフルモデルチェンジを果たしていますが、2024年に入ってブラッシュアップされた新モデルが登場。改良ポイントはデザインとライディングポジションの変更が中心ですが、果たして新型はどのような走り味となっているのでしょうか?

 前回のフルモデルチェンジでは、エンジンが120psまでパワーアップしたほか、フレームや足回りも見直され、コーナリング性能も向上しました。

 今回、アップデートされた新型は、ライディングポジションが見直されています。ハンドル位置が約3.4cm下げられたほか、ステップ位置が約3cm後方、かつ約1cm上方に。前傾姿勢が取りやすく、フロント荷重を増やす方向へと変更されています。

 ライディングポジションの変更に伴い、車体剛性のバランスやサスペンションのバネレートなども見直されました。

 エンジンハンガーは高剛性化しながら、ネック回りは剛性を抑える方向に。フロントサスペンションはバネレートが高められ、リアサスペンションはリンク特性を変更するなど、マイナーチェンジとはいえ細かい部分にまで手が入っています。

 歴代「MT-09」の特徴のひとつであるアグレッシブなストリートファイター特有の先鋭的なデザインは、新型になってより斬新なルックスとなりました。

 フロントマスクにはロボットを想起させるLEDライトが採用され、シートカウルもさらに尖ったシルエットに。さらにガソリンタンクも、高意匠プレス成形と呼ばれる新たな製法を採用することで、エッジの効いたデザインとなっています。

●ワインディングやツーリングでの使い勝手が向上

 新型「MT-09」にまたがってみると、高さを抑えながら左右のボリューム感が増したタンクが目にとまります。

 新製法の採用で複雑な造形が可能となったことで、ハンドルの切れ角が従来の28度から32度に増えたほか、ニーグリップもしやすくなりました。

 また、タンクキャップの前方に、スピーカーのように見える吸入口を新設。吸気音がライダーの耳に届く設計となっています。

 ハンドルが低くなった一方、ステップ位置は高くなったことで、車体との一体感は向上しています。

 走行モードには「SPORT」、「STREET」、「RAIN」の3種類が用意されていますが、最も過激な「SPORT」モードでアクセルを開けても体が車体に遅れることなく姿勢を保てるので、アクセルを開けやすくなっているように感じられました。

 この一体感は、コーナーを曲がる際にも感じられます。フロントに荷重をかけやすくなっていることに加えて、サスペンションが固められたことで車体の姿勢変化が抑えられていること、さらに、シートとタンク形状の変更でライダーの姿勢保持がしやすくなっていることも影響しているようです。

 個人的には、ブレーキのマスターシリンダーがブレンボ製のラジアルタイプとされたことで、ブレーキのコントロール性が高まったこともコーナー進入時の安心感に貢献しているように感じました。

 3気筒エンジンの爆発的な加速が魅力の「MT-09」ですが、新型ではそのダッシュ力に加えて、車体との一体感やコーナリングの安心感がアップしている印象です。

 一番おだやかな「RAIN」モードは、渋滞時や狭い街中での扱いやすさも向上しており、クルーズコントロール機構も追加されるなど、ツーリング時の使い勝手もアップ。より幅広い層のライダーに勧められるバイクに進化しています。

●製品仕様

・価格(消費税込):125万4000円

・サイズ:2090×820×1145mm

・ホイールベース:1430mm

・シート高:825mm

・車両重量:193kg

・エンジン:水冷並列3気筒DOHC4バルブ

・総排気量:888cc

・最高出力:120ps/1万rpm

・最大トルク:93Nm/7000rpm