独特な3気筒サウンドのネイキッドスポーツ!サーキットで速く、ブレンボやオーリンズで武装したヤマハ新型「MT-09 SP」に続々と寄せられる反響とは

AI要約

ヤマハが2024年型の「MT-09 SP ABS」を発売し、サーキット走行時の性能向上が特徴。

MT-09はエンジンの新開発や軽量化・高出力化で注目を集め、3気筒エンジンを搭載。

過去のヤマハ車からの技術継承はほとんどなく、3気筒エンジンはヤマハ車の新時代を築いた。

独特な3気筒サウンドのネイキッドスポーツ!サーキットで速く、ブレンボやオーリンズで武装したヤマハ新型「MT-09 SP」に続々と寄せられる反響とは

 ヤマハ発動機(ヤマハ)は、2024年型の「MT-09 SP ABS」を6月14日に発売しました。

 2021年以来の改良で、サーキット走行時の性能向上をはかっているのが今回の最大の特徴といえるでしょう。

 MT-09は、2013年に初代が発表されました。まずは欧州から導入し、2014年に日本発売となります。

 シャシーとエンジンを新開発したブランニューモデルとして登場したMT-09ですが、最も注目された点はエンジンです。

 バイクのエンジンの形式は、単気筒/2気筒/4気筒の形式が現在も主流となっています。

 細かく言えば単気筒/並列2気筒/V型2気筒/直列4気筒の4種類の形式が世界を見ても一般的に見られます。

 しかしヤマハはMT-09のために846ccの直列3気筒エンジンを新開発して投入したのです。

 国内の4ストロークエンジンモデルで3気筒エンジンを搭載した例は非常に稀有な事例です。

 世界的にはイギリスのトライアンフが直列3気筒エンジンを採用していますが、それくらいのものでやはりマイナーな形式には違いありません。

 実はヤマハは以前、4ストロークの3気筒エンジン車を制作していました。

 1976年に発売した「GX750」がそのモデルですが、エンジンは空冷でした。

 MT-09のものは水冷で排気量も違います。時代も違うため技術の継承などはほとんどなく、完全新開発の3気筒といえるでしょう。同時に、現在に続く新世代のヤマハ車の先駆けともなりました。

 このエンジンがもたらした恩恵は、軽量・ハイパワーという点です。

 初代は最高出力81kW(110PS)/9000rpmという馬力を持ちながら車両重量は188kgと、排気量900ccクラスのバイクとしては軽く仕上げられていました。

 そのため、走る・曲がる・止まるの全ての性能が、それまでの大型の常識を覆す高いレベルに。

 初代の発売後、2017年にマイナーチェンジを行い、2018年には上級のパーツを装備した「MT-09 SP」が追加。そして2021年にフルモデルチェンジを行い2代目に進化しました。