NY外為市場=ドル上昇、失業保険申請件数が予想以上に減少

AI要約

ニューヨーク外為市場では、ドルが上昇した。新規失業保険申請件数が減少し景気後退への懸念が和らいだ。

円は対ドルで下落し、日銀の政策に関する意見の相違が警戒心を引き起こしている。

投資家は米消費者物価指数やジャクソンホールシンポジウムでのパウエル議長の発言に注目している。

NY外為市場=ドル上昇、失業保険申請件数が予想以上に減少

[ニューヨーク 8日 ロイター] - 終盤のニューヨーク外為市場では、ドルが上昇した。8月3日までの新規失業保険申請件数が予想以上に減少し、景気後退が間近に迫っているとの懸念が和らいだ。

ドル指数は終盤は103.21。終盤にかけて値を消したが、一時は今週の高値を付ける場面があった。

円は対ドルで0.37%安の147.205円となった。内田真一日銀副総裁の7日の発言が引き続き弱材料となった。   

日銀が利上げを継続するのか、それとも市場のボラティリティーを考慮して一時停止するのかについて、8日に公表された7月30─31日の金融政策決定会合での主な意見と内田副総裁の見解が相違していたことは、日銀が直面している微妙な課題を浮き彫りにしており、投資家の警戒心を維持することになるとみられる。

主な意見では、委員の間では足元の物価について「輸入物価は再び上昇に転じており物価の上振れリスクに注意が必要」といった意見が出た。

バノックバーン・グローバル・フォレックスのチーフマーケットストラテジスト、マーク・チャンドラー氏は「米金利が上昇し、ドル/円はもう少し上昇すると思う」と語った。

キャリートレードの巻き戻しはまだ道半ばに過ぎないと考えるアナリストもいる。仮に米連邦準備理事会(FRB)が9月に大幅な利下げを実施する一方、日銀が追加利上げに踏み切ったとしても、他の取引の資金調達に円を使うインセンティブは残るとみられる。

ユーロ/ドルは0.05%安の1.0917ドル、ポンドは0.48%高の1.275ドルだった。

投資家の関心は、来週発表される7月の米消費者物価指数と、ワイオミング州ジャクソンホールで8月22─24日に開催される年次経済シンポジウムでのパウエルFRB議長の発言に集まる。

暗号資産(仮想通貨)のビットコインは7.6%高の5万9334.95ドル。

ドル/円 NY午後4時 147.14/147.15

始値 146.10

高値 147.53

安値 145.96

ユーロ/ドル NY午後4時 1.0916/1.0917

始値 1.0925

高値 1.0933

安値 1.0883