NY外為市場=円、7カ月ぶり高値 米利下げ観測の高まり受け

AI要約

ニューヨーク外為市場では、円が急騰し、ドルは下落。米国景気減速と利下げ観測が影響。

主要通貨に対するドル指数は安定せず、対円で143.5円、ユーロで1.095ドル。

株式、原油、高利回り通貨の売りが世界的に広がっており、市場は米国経済のけん引役性に疑念を抱いている。

NY外為市場=円、7カ月ぶり高値 米利下げ観測の高まり受け

[ニューヨーク 5日 ロイター] - 終盤のニューヨーク外為市場では、円が7カ月ぶりの高値に急騰した。一方、ドルは幅広く下落。先週発表された一連の経済指標により、米国の景気減速と米連邦準備理事会(FRB)による大幅利下げ観測が高まった。

主要通貨に対するドル指数は、0.46%安の102.68。一時、1月12日以来の安値となる102.15まで下げた。

ドルは対円で2.04%安の143.5円と、年初来安値に迫った。

ユーロは0.37%高の1.095ドル。一時、1月2日以来の高値となる1.1009ドルまで上昇した。

予想を下回る米雇用統計や米テクノロジー大手の低調な業績見通しなどを背景に、ここ1週間で株式、原油、高利回り通貨の売りが世界的に広がっている。

マネックスUSA(ワシントン)の外為トレーダー、ヘレン・ギブン氏は、2日の雇用統計は世界経済に幾分の衝撃を与えたと指摘。「市場は米国がもはや世界経済成長のけん引役を果たせないのではないかと懸念している」と述べた。

フェドウォッチによると、フェデラルファンド(FF)金利先物市場では、FRBが9月の次回会合で50ベーシスポイント(bp)の利下げを実施する確率はほぼ100%と織り込んでいる。

キャリートレードの資金調達通貨として利用されやすいスイスフランは0.83%高の0.85フランと、7カ月ぶりの高値付近で取引された。

暗号資産(仮想通貨)のビットコインは、15.11%安の5万3094ドル。イーサは21.25%安の2374.70ドルと、いずれも数カ月ぶりの安値に急落した。

ドル/円 NY午後4時 143.74/143.7

5

始値 142.36

高値 144.90

安値 141.85

ユーロ/ドル NY午後4時 1.0958/1.095

9

始値 1.0948

高値 1.1008

安値 1.0944