フルヤ金属が中期経営計画、26年度経常益165億円目指す。工場新設など成長投資155億円

AI要約

フルヤ金属は、2024年度から3カ年の中期経営計画を公表した。売上高820億円、経常利益165億円を目指し、成長投資やデジタル向け事業投資を加速する計画。

5本柱経営の進化では、各柱の強化と相互連携を通じて経営基盤を強固にし、ファインケミカルや薄膜分野で成長を見込む。リサイクルやサーマル分野でも取り組みを進める。

持続可能な成長基盤づくりでは、人財基盤の強化やDX推進、サステナビリティ経営の強化に注力する。

 フルヤ金属は、2024年度から3カ年の中期経営計画を公表した。5本柱(電子、サーマル、薄膜、リサイクル、ファインケミカル)経営の進化、コア技術の徹底強化、持続可能な成長基盤づくりに取り組み、最終26年度に売上高820億円(23年度比72・6%増)、経常利益165億円(同54・2%増)を目指す。成長投資はつくば工場の拡張や千歳工場新設を予定し、3カ年累計で155億円を計画。デジタル向け事業投資を加速する。

 5本柱経営の進化では、一つ一つの柱の強化と相互連携によるシナジーで強固な経営基盤を構築するとともに、グリーン・デジタルなど新規分野の開発を進める。ファインケミカルでは水電解触媒や多元素ナノ合金触媒、薄膜では次世代半導体向け薄膜素材、粉末スパッタリング、アルミニウム・スカンジウムターゲットが成長をけん引すると見込む。リサイクルでは低品位回収や多元素合金回収に取り組む。サーマルでは半導体向け温度センサーおよび石英加工製品の需要拡大を見込み、26年に千歳新工場を完成させる計画。

 持続可能な成長基盤づくりでは、人財基盤の強化やDX推進による経営効率化、サステナビリティ経営の強化などに取り組む。