可搬重量77kg…トヨタ「ハイエース」に積める「重量物運搬ドローン」今秋投入

AI要約

ドローンWORKシステムは、重量物運搬用飛行ロボットを開発し、市場投入を計画している。

このドローンは、最大77キログラムの荷物を運ぶことができ、林業や災害救援など幅広い用途に活用される見込み。

機体の安定性や安全性を高めるため、独自の制御技術やショックアブソーバーを搭載し、操縦士2人で運用される仕組みとなっている。

ドローンWORKシステム(福島県いわき市、手島朋広社長)は、重量物運搬用飛行ロボット(ドローン)を今秋に市場投入する。可搬重量77キログラム。電力会社が山奥での送電線設備のメンテナンス時に必要なガイシや圧縮機、塗料缶などの運搬用途を想定。高い可搬能力を生かし、電力会社以外でも林業関係や自治体の災害救援物資運搬などで市場開拓を図る。価格は今後詰めるが、1500万円強を目指す。

投入するドローンは古河産業(東京都港区)と共同開発した。荷物は機体の下のボックス内収納ではなく、ウインチで吊り下げて運ぶ。この方式により、5メートルを超える長物や苗木、太陽光パネルなども運べる。

長物を吊り下げて飛ぶ場合、飛行中に風などで機体が横揺れするが、自動で機体が動いて揺れを止める制御技術をドローンWORKが独自に開発。フライトコントローラーに影響を及ぼす可能性がある縦揺れに対しても、機体下部にショックアブソーバーを搭載することで共振を軽減する。

駆動源は大型のリチウムイオン電池(LiB)3本で、運用速度は毎秒10メートル。小雨でも安全に飛行できる。

機体寸法は縦3300ミリ×横3300ミリ×高さ870ミリメートル。トヨタ自動車の商用バン「ハイエース」に積めるよう、プロペラやシャフトは折り畳んで小さくできる。目視内飛行と安定した荷下ろしを実現するため、重量物運搬作業は操縦士2人で行う。