〔NY外為〕円、142円台前半(5日朝)

AI要約

週明けのニューヨーク外国為替市場で円相場が急伸し、1ドル=142円台前半になった。

日銀の利上げとFRBの利下げの可能性で金利差が縮小し、景気後退懸念から円高・ドル安が進行。

日経平均株価の暴落や安全資産への投資優勢で、円が選好されている。

 【ニューヨーク時事】週明け5日午前のニューヨーク外国為替市場の円相場は、リスク回避姿勢の強まりを受け、1ドル=142円台前半に急伸している。午前9時現在は142円30~40銭と、前週末午後5時(146円43~53銭)比4円13銭の大幅な円高・ドル安。

 前週開催の日米の金融政策決定会合で、日銀が追加利上げに踏み切った一方、米連邦準備制度理事会(FRB)は早期利下げの可能性を示唆。両国の金利差縮小観測が広がる中、米労働省が2日に発表した雇用統計が予想を下振れしたことで、景気後退懸念が強まり、低金利の円を売ってドルを買うこれまでの流れが急速に巻き戻された。

 さらに5日は日経平均株価が暴落し、投資家は安全資産の円やスイスフランなどを選好。米国株の気配値安や長期金利の低下もドルの地合いを弱め、ニューヨーク市場は142円30銭前後で取引を開始した。この日は午前に、米サプライ管理協会(ISM)が7月のサービス業購買担当者景況指数(PMI)の発表を予定している。

 ユーロは同時刻現在、対ドルで1ユーロ=1.0990~1000ドル(前週末午後5時は1.0905~0915ドル)、対円では同156円45~55銭(同159円82~92銭)と、3円37銭の大幅円高・ユーロ安。