〔東京外為〕ドル、149円台後半=FRB議長の利下げ示唆で下落(1日午前9時)

AI要約

FRB議長が利下げの可能性を示唆し、ドルは大幅に下落。

日米金利差縮小により、ドル円は上値は重いが、押し目買いも期待される。

ユーロは対円で下落し、対ドルは小動き。米雇用統計を控えて様子見ムード。

 1日朝の東京外国為替市場のドルの対円相場(気配値)は、パウエルFRB議長がFOMC後の会見で、9月に利下げする可能性を示唆したことを受け、1ドル=149円台後半に下落している。午前9時現在、149円75~76銭と前日(午後5時、150円91~93銭)比1円16銭の大幅ドル安・円高。

 前日の海外市場では、欧州時間の序盤は日銀の追加利上げを受けた売りが続いて150円付近に下落。いったん下げ止まったが、米国時間の序盤に149円60銭台に続落した。中盤には151円20銭台に浮上したが、終盤はパウエルFRB議長の利下げ示唆を受けて149円60銭前後に反落した後、やや持ち直した。東京時間の早朝は150円前後で推移している。

 FOMCは政策金利を据え置いたが、その後会見でパウエル議長は、インフレ鈍化が想定通りなら9月のFOMCで「利下げが検討される可能性がある」との見解を表明。米長期金利は低下し、ドル円は売りが強まった。前日は、日銀が金融政策決定会合で追加利上げを決定。植田総裁は会見で、なお利上げを継続する方針を示した。

 日米金融政策決定を受け、両国の金利差縮小が鮮明となったことから「ドル円はなお上値は重い地合いが続く」(FX業者)とみられる。ただ、この一両日で大幅に下げた後でもあり、「押し目買いも入りやすく、下げ余地は限定的」(大手邦銀)と指摘される。明日には米雇用統計も控え、「徐々に様子見になる」(同)との声が聞かれる。

 ユーロも対円は下落。対ドルは小動き。午前9時現在、1ユーロ=162円11~12銭(前日午後5時、163円26~27銭)、対ドルでは1.0823~0823ドル(同1.0817~0818ドル)。