〔米株式〕ダウ反発、203ドル高=IT決算待ち(30日)☆差替

AI要約

ニューヨーク株式相場は、IT大手の決算発表を控えて反発した。ダウ工業株30種平均は上昇し、ナスダック総合指数は下落した。

市場参加者は人工知能関連の銘柄を手放し、金融やエネルギー、医療保険を買う動きが広がった。IT大手の決算発表があり、AIの収益性を注視している。

消費者景気信頼感指数の発表やFRBの金融政策決定を見据え、相場は支持された。一部の銘柄は上昇し、一部は下落した。

 【ニューヨーク時事】30日のニューヨーク株式相場は、米IT大手の決算発表を控える中、反発した。優良株で構成するダウ工業株30種平均は前日終値比203.40ドル高の4万0743.33ドルで終了。ハイテク株中心のナスダック総合指数は222.78ポイント安の1万7147.42で引けた。

 ニューヨーク証券取引所の出来高は前日比5139万株増の9億0359万株。

 この日マイクロソフトの決算が発表されるのに備え、同社や半導体大手エヌビディアなど人工知能(AI)関連の銘柄を手放し、金融やエネルギー、医療保険を買う動きが広がった。金融株などの影響が大きいダウ平均が値上がりした一方、ナスダックは下落した。

 今週はメタ(旧フェイスブック)やアマゾン・ドット・コム、アップルといったIT大手の決算発表が予定されている。市場参加者は「AIが実際に収益を生むかどうか」(日系証券)を見極めようと注視している。

 米民間有力調査機関コンファレンス・ボード(CB)がこの日発表した7月の消費者景気信頼感指数は景気の底堅さを示す内容で、相場を支えた。米連邦準備制度理事会(FRB)の金融政策決定を翌日に控える中、9月の利下げ開始に向けた手掛かりが示唆されるとの期待が広がったことも支援材料となった。

 ダウ銘柄では、トラベラーズが3.0%高、ゴールドマン・サックスが2.6%高、JPモルガン・チェースが2.1%高、マクドナルドとシェブロン、アメリカン・エキスプレスがいずれも1.9%高。一方、この日発表の決算が嫌気されたメルクとプロクター・アンド・ギャンブル(P&G)はそれぞれ9.8%安、4.8%安だった。