〔米株式〕NYダウ反発、120ドル高=ナスダックも高い(30日午前)

AI要約

ニューヨーク株式市場は、米IT大手決算に期待して反発。株価が上昇している。

IT大手企業の決算期待から買いが優勢。金利据え置きのFOMCで様子見ムードも広がる。

消費者景気信頼感指数が予想を上回り、ソフトランディングの過程で米株相場を支えている。

 【ニューヨーク時事】30日午前のニューヨーク株式市場は、米IT大手決算への期待が広がり、反発している。優良株で構成するダウ工業株30種平均は午前10時15分現在、前日終値比120.28ドル高の4万0660.21ドル。ハイテク株中心のナスダック総合指数は7.87ポイント高の1万7378.07。

 週内に決算が発表されるマイクロソフトやアップル、メタ(旧フェイスブック)、アマゾン・ドット・コムなどのIT大手の業績期待から、買いが優勢となっている。一方、30、31両日に行われる米連邦公開市場委員会(FOMC)では金利の据え置きがほぼ確実視されているものの、31日に発表されるFOMC声明やパウエル連邦準備制度理事会(FRB)議長の記者会見の内容を見極めたいとの見方から様子見ムードも広がっている。

 米民間有力調査機関コンファレンス・ボード(CB)がこの日午前に発表した7月の消費者景気信頼感指数は100.3と、市場予想(ロイター通信調べ)の99.7を上回った。米景気後退を伴わずにインフレが鈍化する「ソフトランディング(軟着陸)」の過程にあるとの認識も強まり、米株相場を支えている。

 個別銘柄では、ダウ30種構成銘柄であるメルクとプロクター・アンド・ギャンブル(P&G)がともに下落し、ダウの重しとなっている。メルクの2024年4~6月期決算は24年通期で調整後の1株当たり利益見通しが下方修正され、市場予想を下回ったことが嫌気された。P&Gの4~6月期決算は減収減益となったほか、売上高が市場予想を下回った。ダウ構成銘柄以外では、クラウドストライクが再び大幅安。デルタ航空が世界的なシステム障害の影響で大量に欠航した問題をめぐり、マイクロソフトとクラウドストライクに補償を求める意向だという。一方、ゴールドマン・サックスやJPモルガン・チェースなどの大手金融銘柄は高い。