トランプ勝利へ!「口先介入だけで円急落」日本の危機…元金融担当相・渡辺喜美解説「トランプの経済政策3ステップ」とは

AI要約

11月の米大統領選挙では、トランプ前大統領が銃撃事件を乗り越えて勢いを見せ、共和党支持が高まっている。バイデン大統領の撤退表明により、トランプ氏の地滑り的勝利が予測されている。

イプソスとロイターの世論調査によれば、トランプ氏の支持率が上昇し、民主党内での結束が固まっている。共和党支持者と無党派層からもトランプ支持が増えており、選挙戦は激化している。

米国全体では大差がないとされるが、スイングステートではトランプ氏が優位に立っている。また、「バイデンおろし」のムードが広がりつつあり、トランプ氏の勝利が確実視されている。

トランプ勝利へ!「口先介入だけで円急落」日本の危機…元金融担当相・渡辺喜美解説「トランプの経済政策3ステップ」とは

 11月の米大統領選挙は、現職のジョー・バイデン大統領が7月21日に撤退表明し、カマラ・ハリス副大統領を民主党候補に後継指名した。対する共和党候補のドナルド・トランプ前大統領は銃撃事件を乗り越えて勢いを見せている。世界中が注目するトップリーダーになるのは誰か。そして、世界に与える影響は。金融担当相や規制改革担当相などを務めた渡辺喜美氏に今後の展開や日本への影響などについて聞いた。連続インタビュー第1回。(聞き手・経済アナリストの佐藤健太氏)

――7月13日、米ペンシルバニア州バトラーの集会でトランプ前大統領が銃撃されました。日本では2022年7月に安倍晋三元首相が演説中に銃撃されて亡くなり、2023年4月には和歌山市の漁港で岸田文雄首相に向かって爆弾が投げ込まれる事件が起きただけに、衝撃的な映像には多くの人々が心を痛めたと思います。トランプ氏が耳を負傷しながらも聴衆に向かって拳を振り上げ、「ファイト!」と繰り返すシーンが印象的でした。

(渡辺喜美氏:以下、渡辺氏)

 トランプ氏の銃撃事件は衝撃的かつ奇跡的であり、米大統領選挙に影響を及ぼすのは必至だろう。少なくとも共和党内の結束を固めたのは間違いない。共和党は「always  Trump」35%、「maybe Trump」45%、「never Trump 」10%と言われていた。だが、この「maybe」から「always」に相当シフトしたと思われる。また、「無党派」からトランプ支持に変わる人々が増えるだろう。

――調査会社のイプソスとロイターが7月16日に公表した銃撃事件後の世論調査によれば、支持率はトランプ氏が43%、バイデン氏は41%。最有力候補とされてきたバイデン氏が撤退する意向を表明し、ハリス副大統領を後継指名しましたが、この間の流れをどう見ていましたか。

(渡辺氏)

 米国全体の「バイデンVSトランプ」の調査では、銃撃事件の前後で大きな差はないとされるが、民主党と共和党の入れ替わりの多い「スイングステート」はトランプ氏が上回っている。この点を見ても、トランプ氏の地滑り的勝利が予想された。大差がないとの世論調査報道を信じるのは、いわば民主党シンパの「気休め」だ。「バイデンおろし」が加速し、それを受け入れるしかないとの考えにいたったのだろう。