最新の複数世論調査でトランプ前大統領がハリス副大統領を大幅リード? 拡散したのは予想サイトの数字【ファクトチェック】

AI要約

最新の複数世論調査でトランプ大統領がカマラ・ハリスを大幅リードとする誤った言説が拡散された。実際には、両氏の支持率は拮抗しており、市場予測の数字である64% Trump、36% Kamalaは世論調査の結果ではなく、勝利予想の数値であることが明らかになった。

拡散された言説について、NHKの記事を引用してハリス氏がトランプ氏との差を縮めていると主張していたが、NHKは実際には世論調査結果をもとに「拮抗」と表現しており、他の報道機関もハリス氏とトランプ氏の支持率が拮抗していると報じている。

拡散された情報は事実と異なるため、誤りと判定された。正確な情報を広めるためにファクトチェックや検証が重要であり、信頼性の高い情報を発信することが必要である。

最新の複数世論調査でトランプ前大統領がハリス副大統領を大幅リード? 拡散したのは予想サイトの数字【ファクトチェック】

「最新の複数世論調査でトランプ大統領がカマラ・ハリスを大幅リード」という言説が拡散しましたが誤りです。言説に表示された数字は世論調査の数字ではありません。2024年7月26日現在、最新の世論調査では、両氏の支持率は拮抗しています。

2024年7月23日、「最新の複数世論調査でトランプ大統領がカマラ・ハリスを大幅リード/NHKは『僅差』と報道」という言説が拡散した。言説にはまとめサイト「トータルニュースワールド」のリンクが添付されている。

2024年7月26日現在、投稿は1700件以上リポストされ、表示回数は31万件を超える。投稿について「当たり前」「妥当」というコメントがある。

数字は予測市場プラットフォームの数字

拡散した言説にはまとめサイト「トータルニュース」のリンクが添付され、「64% Trump」「36% Kamala」と書かれたサムネイルが表示されている。リンク先を確認すると、根拠として「PolyMarket」の数字を集計した一般ユーザーのX投稿を複数取り上げている。

Polymarket(ポリマーケット)は、仮想通貨を使ったプラットフォームの一つで、現実世界のさまざまなイベントに対して賭けることができる。米国大統領選挙についても取引が盛り上がっている。拡散した言説に表示されていた「64% Trump」「36% Kamala」という数字は、世論調査の数字ではなく、勝利予想の数値だ。

拡散した言説のリンク先を確認すると「NHKは必死でハリス推し『ハリス氏 世論調査でトランプ氏との差を縮める』」とある。

サイトにはあるNHK記事へのリンクがある。2024年7月22日に公開された「【詳報】バイデン氏大統領選 撤退表明 後任候補ハリス氏支持」という記事で、「ハリス氏 世論調査でトランプ氏との差を縮める」と書かれている。

NHKは2024年7月22日に公開した記事で、全米を対象にした世論調査をもとに「拮抗」と表現している。

ロイターは市場調査会社イプソスとの調査をもとに24日に「ハリス氏、支持率でトランプ氏を2%ポイントリード」と報じた。CNNは25日に「ハリス氏とトランプ氏、支持率きっこう CNN世論調査」と報じている。

拡散した言説に表示された数字は世論調査のものではなく、トランプ氏がカマラ氏を大幅リードとしている報道はない。よって誤りと判定した。

検証:リサーチチーム

編集:古田大輔

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