英財政に220億ポンドのブラックホール、新財務相が主張-増税示唆か

AI要約

英国のリーブス財務相が公的財政の強化を図るための措置を発表。財政の「ブラックホール」の埋め合わせに増税の可能性を示唆。

リーブス氏は、停止や中止、撤回などの措置を取ることを表明。財政の調整が必要と主張。

秋季財政報告で増税の可能性があることを明らかにし、労働党は責任転嫁を批判。

英財政に220億ポンドのブラックホール、新財務相が主張-増税示唆か

(ブルームバーグ): 英国のリーブス財務相は29日、公的財政の強化を図る一連の措置を発表した。前保守党政権は220億ポンド(約4兆3500億円)に上る財政の「ブラックホール」を残したと非難、これを埋め合わせるため10月末に発表する予算案に増税を盛り込む可能性があると示唆した。

リーブス氏は、裕福な年金生活者向けの冬季燃料代給付の停止、成人向け社会福祉改革案の中止、一部の交通プロジェクトの撤回を議会で表明。「無い袖は振れない」と主張した。

リーブス氏は3週間前に財務相に就任した後で、スナク前首相とハント前財務相らが率いた保守党政権が「財源の手当がなく、公表しない」まま残した公的支出を数多く発見したと主張。今年の難民管理関連費用で64億ポンドの予算超過が見込まれるほか、財源のない交通プロジェクトが16億ポンドあるなどと指摘した。

公的セクターの賃上げについては、90億ポンドの予算で独立した給与審査機関の勧告に従うと述べた。

この議会発言は、10月30日に行うとリーブス氏が明らかにした秋季財政報告で、増税の可能性に道を開く意図があると見られそうだ。労働党は国家財政の悲惨な状況について、責任を全て保守党に押しつけようとしている。

労働党は所得税や給与天引きの国民保険料、付加価値税(VAT)の引き上げを否定しており、リーブス氏も29日、これらが増税となる可能性を排除した。だが、選挙期間中には他の増税も計画していないと説明していたにもかかわらず、リーブス氏とスターマー首相はキャピタルゲイン税や資産、年金、相続に関する他の税金について引き上げないとの約束を避けている。

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原題:Reeves Opens Door to UK Tax Rises to Fill £22 Billion Black Hole(抜粋)

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