ニュースワード「サントス強制退去」

AI要約

サントス強制退去事件は、ブラジルの港町サントスに住む日本移民約6500人が1943年に24時間以内の立ち退きを命じられた事件であり、連合国側のブラジルが日本などのスパイ活動を疑い、報復措置を講じた状況を反映している。

多くの移民が家や財産を失い、戦後しばらくは日系社会が混乱したが、2016年になって事実が再発見され、当時の詳細が明らかになった。

強制退去の対象となった585世帯は沖縄県出身者が6割を占めており、その多くが突然の移住を余儀なくされたことが窺える。

 サントス強制退去 ブラジル南東部の港町サントスに住む日本移民約6500人が1943年7月8日、24時間以内の立ち退きを命じられた事件。ブラジルと米国の商船がドイツ潜水艦に撃沈されたことに絡み、連合国側のブラジルが敵国だった日本などのスパイ行為を疑い、報復措置を講じた。多くの移民が家などの財産を失った。

 戦後は日系社会の混乱によって忘れ去られていた。2016年になり、強制退去の対象となった585世帯を記録した名簿が偶然発見され、当時の状況を知るための調査が進んだ。沖縄県出身が6割を占めたとみられている。(時事)