移住20年のマーティ・フリードマン、日本の音楽シーンの特異性を語る「J-POPに誇りに持ったほうがいい」

AI要約

メガデスのギタリスト、マーティ・フリードマンが日本に移住して20年目を迎える。日本移住当初のカルチャーショックや日本語の習得について語る。

日本の治安の良さを強調し、訪日外国人には観光だけでなく、日本の魅力を持ち帰ることを呼びかける。

マーティが注目する日本の魅力として、安全性や魅力の持ち帰り方を考える重要性を語る。

移住20年のマーティ・フリードマン、日本の音楽シーンの特異性を語る「J-POPに誇りに持ったほうがいい」

 世界的メタルバンド・メガデスの黄金期に活躍したギタリスト、マーティ・フリードマンが日本に移住して今年で20年目となる。何の当てもなく単身移住した彼は、いまでは日本遺産大使も務めるほどに。日本の音楽シーンの特異性やJ-POPを愛してやまない理由、訪日外国人旅行客に対する思いも語った。

◆訪日外国人には観光を楽しむだけでなく、日本の良さを自国に持ち帰ってほしい

──何の当てもなく日本移住を決めた20年前、当時はカルチャーショックも多かったのではないですか?

【マーティ・フリードマン】 トイレ専用スリッパに慣れるのに、10年くらいかかったかもしれません(笑)。アメリカではトイレでわざわざ履き替えたりなんかしないですからね。何より僕の場合、それまではスタッフがすべてお膳立てしてくれるような生活だったんですよ。銀行口座を開く、保険に入る、マンションを借りるとか、そういった“大人の世界の面倒くさいこと”をイチから自分でやるのは戸惑いの連続でした。

──しかも日本語で?

【マーティ・フリードマン】 はい。日本に住んでいる外国人って、だいたい自分の国の人とばかりつるむじゃないですか。でも僕は日本人としか付き合ってこなかった。それもあってか今では、日本語で夢を見るくらいですが、まだまだ日本通とは言い切れません。いまも毎日のように新しい発見があるし、日本は何年住んでいても飽きない国です。

──昨今は訪日外国人が非常に増えています。日本遺産大使も務められているマーティさんから日本の魅力を伝えるとしたらどんなことですか?

【マーティ・フリードマン】 世界中をツアーしてきた僕が確実に言えるのは、これほど治安の良い国は唯一無二だということ。僕は東京のいわゆる歓楽街に住んでいますが、夜中にコンビニに行くのに一切危険を感じたことがない。こんなに幸せなことってないですよ。訪日外国人には観光を楽しむだけでなく、日本がなぜこれほど安全なのかを考えてほしいですね。そして日本の良さを1つでもいいから自分の国に持ち帰ってほしい。世界平和の第一歩はそういうことだと思うんです。