公表遅れの経営責任焦点 小林製薬、検証委が報告へ

AI要約

小林製薬の「紅こうじ」サプリメントに関連した健康被害の調査が進展中であり、被害把握から公表までの経過や品質管理体制が焦点となっている。

対応には2カ月もの時間を要したことや事実検証委員会による報告書提出が注目を集めており、健康被害を巡る複雑な因果関係も解明が進められている。

特に原料から検出されたプベルル酸と腎障害の関連性が指摘されており、公表遅れによる経営責任の問題も浮上している。

 小林製薬の「紅こうじ」サプリメントとの関連が疑われる健康被害の発覚から22日で4カ月となった。直近の焦点は、被害把握から公表まで約2カ月かかった対応の経緯や品質管理体制を調査した「事実検証委員会」の報告書提出だ。因果関係を調べている人は100人規模に上る異例の事態に発展しており、公表遅れによる幹部の経営責任を認定するかどうかが注目だ。

 小林製薬は1月15日に医師からの報告で健康被害を把握したが、原因物質の特定などを優先して3月22日まで公表しなかった。サプリの原料からは青カビ由来の物質「プベルル酸」が検出され、健康被害の症例の一つに挙げられる腎障害との関連が指摘されている。