大人気YouTuber「サトマイ」が科学的に解き明かす、“人が時間を浪費してしまう”真の原因とは?

AI要約

人生を豊かに生きることについて、紀元前から現在まで約2600年もの間、あらゆる哲学者や思想家、科学者がさまざまな論考を積み重ねてきた。

ビジネス統計家の佐藤舞氏は、「時間の浪費」の正体に科学的にアプローチし、『あっという間に人は死ぬから 「時間を食べつくすモンスター」の正体と倒し方』を上梓した。

本書では、「時間の浪費」の正体、および人生を豊かにする対処法について詳細に解説している。

佐藤氏によれば、現代人がまだ解決できていない課題は、「有意義な時間の使い方」であるとし、その悩みを解決するためには「時間の浪費」の正体を突き止めることが不可欠であると述べている。

自己啓発本などの情報があふれる中、真のニーズを解決できない状況を打破するために、科学的なアプローチを取ることの重要性を強調している。

著書では、人々の時間の浪費について科学的な視点から考察し、解決策を提案しており、自己啓発に終止符を打つ可能性を示唆している。

 「人生を豊かに生きること」については、紀元前から現在まで約2600年もの間、あらゆる哲学者や思想家、科学者がさまざまな論考を積み重ねてきた。しかし、今もなお、「人生における有意義な時間の使い方」に関する人々の悩みは尽きない。ビジネス統計家としてデータ活用のコンサルティングや研修を手掛け、Japan Innovation Reviewの動画番組「サトマイのデータイノベーションTV」でもおなじみの「サトマイ」こと佐藤舞氏は、そうした人々の悩みの根源である「時間の浪費」の正体に科学的にアプローチし、『あっという間に人は死ぬから 「時間を食べつくすモンスター」の正体と倒し方』(KADOKAWA)を上梓した。「時間の浪費」の正体、および自分の人生を豊かにする対処法ついて、同氏に聞いた。

■ 人生の限りある時間を浪費してしまう「時間の浪費」の正体に迫る

 ――著書では、「人生における有意義な時間の使い方」について、紀元前から現代までのあらゆる先人の知恵やエビデンスに基づき、体系立てて解説しています。このテーマを扱うこととなったきっかけは何でしょう? 

 佐藤舞氏(以下敬称略) もともと感じていたこととして、「この変化の激しい時代において、自分の人生やキャリアをどのように戦略立てて進めていくか、それを考える知恵や技術を持っていない人が多い」というものがありました。

 一方で、私がリサーチという仕事で培ってきた考え方やノウハウを、そうした人たちが人生やキャリアを考える上での知恵や技術に転用できるのではないか、とも考えていました。

 普段、私が行っているリサーチの仕事は簡単にいうと、お客さまの真のニーズ、インサイトといわれるものを見つけ、そのインサイトを満たす商品やサービスを開発するなどといったものです。真のニーズを見つけるためには、今、どういうものが売れているか市場調査を行い、さらになぜそれが売れているのか、深く掘り下げていきます。

 今回、本を書くにあたっても、最近どのような本が売れているのかをリサーチしました。すると、「限りある時間の使い方」など人生を豊かに生きるための自己啓発本やタイムマネジメント本が売れていると分かりました。しかも、こうした自己啓発や時間術の本は、今だけでなく昔もよく売れています。

 今も昔も売れ続けているということは、結局、人々の真のニーズ、悩みの根本といったものが解決されていないのではないか、ということに行き当たりました。

 そこで、その現代人がまだ解決できていない悩みとは何なのか、その悩みの根源を突き止め、解決する方法を、体系立てて解説することにしました。

 ――現代人がまだ解決できていない悩みとは何でしょう? 

 佐藤 私を含め現代人がまだ解決できていない課題は、「有意義な時間の使い方」だと考えています。これだけ時間術の情報があふれていても、人はなお、有意義に時間を使えていません。

 その悩みを解決するためには、「時間の浪費」の正体に迫り、その正体への対処法を知ることが大切だと考えました。

 ベストセラーとなった自己啓発本の中には、エビデンスベースで誤ったことを書いていたり、誤ってはいないものの、世間で間違った解釈をされていたりするものも少なくありません。これでは真のニーズを解決できません。問題が解決されないと、人はまた自己啓発本を買い続けることになります。

 本書では、悩みの根源と対処法について科学的なアプローチで解説しています。科学的にしっかりと悩みに向き合えるため、自己啓発を終わらせられるのではないかと考えています。